パンタナールの旅Ⅰ (2011/02/21)
パンタナールの旅は、カンポグランジのソバで始まった。 カンポグランジでソバのことを聞くと、「う~ん、おいしいよ。大好きだよ」とたいてい、良い返事が返ってくる。それほどこの町ではソバが定着しているのである。 カンポグランジには沖縄出身の人が多く移住し、沖縄ソバを広めた。今ではカンポグランジの人々にすっかり定着し、フェイラが開かれる夜にはたくさんのブラジル人が沖縄ソバをすする光景が見られる。 たいてい、店には沖縄ソバだけでなく、シュラスコ、ドブラジーニャ(牛の胃の煮物)、やきそばなどもある。この点もブラジル人をソバ屋にひきつけた理由であると思う。 カンポグランジでソバを食べるのが、ひとつの楽しみでもあった。グランジ(大)12レアル(600円)を頼むと、テンコ盛りのソバが出てきた。沖縄では豚のだしやカツオ、昆布の出しをつかうようであるが、聞くとこの店は鶏がらで出しをとっているとのこと。 まず、スープから。さっぱりしたスープでしょっぱくもなく薄くもなく、なかなかの味。次に麺、少々粉っぽいのが気にかかるが、そこはご愛嬌。麺の上にこんもりと載った、卵と牛肉(沖縄では豚肉)を突き崩しながら食べていく。さらに小さなコップに入れられた、すりショウガをドバドバ投入しかきこんでいく。まさにカンポグランジのソバ! 大満足であった。 調子にのり、メニューにあったピラニアスープを小太りのおばちゃんに頼む。 ピラニアスープを飲むと精力剤と同じ効果があるという。調べて見ると、ピラニアの脂の中に精力がつく元があるらしい。本当に精力効果はあるのか半信半疑であったが、実際に飲んでみると、翌日、バスの中で困った覚えがある。 精力効果は別にして、濃くがあるピラニアスープは大好きで、パンタナールに来ると、必ず飲むようにしている。残念ながら、今回飲んだものは冷凍モノで、味がとんだようなスープだった。かなりがっかり。
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