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南米漂流
     ブラジル漂流記 (Draft in Br...  (最終更新日 : 2017/07/20)
パンタナールⅢ [画像を表示]

パンタナールⅢ (2011/02/25)
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約束の時間から送れること1時間半、ガイドのジョージがやっと現れた。さすがにむっとしたが、彼の穏やかな人のよさそうな顔を見ていると。自然に怒りも収まった。
 ジョージは63歳、祭りやバールでアコーディオンやギターを弾くミュージシャンでもある。この農場にきて5ヶ月ほどらしい。どうりで、案内のポイントも要領を得ていない。
 森の中をひたすら歩く。「動物の写真を撮りたい」と頼んでいたのだが、まったく動物は出てこない。パンタナールと言ってもこの辺は、高台でもともと動物が少ないようだ。しかし、残された森の木は、樹齢50年はあるような立派な木が多かった。
 途中から動物の写真を撮るのをあきらめジョージの話に聞き入った。それほど彼の話は面白かった。
「3年前に、祭りでギターを弾いていて、19歳の娘にナンパされてね」
「えっ、19歳の娘とやっちゃったの!」ジョージは63歳であるが、見かけは70以上に見える。僕からみたら完全におじいちゃんである。
「うん、ふぉふぉふぉ。それから、何回か会っているうちに一緒に暮らすようになって、子供ができちゃってね。真っ黒な、ピチピチのいい女だったな。でも、男ができて出ていっちゃった」ひょうひょうと人事のように語る。
「で、ね、今はペンソン(養育費)を毎月彼女に送っているよ。(※ブラジルは養育費を払う義務は非常に厳しく、払わなければ即留置所行きとなる)でも、俺は彼女を全然怒ってないよ。今でも、つきあっている男に隠れては、電話をかけてくるよ。時々会って、愛し合ってるよ。俺とのセックスが忘れられないんだろうね」自慢してる様子は微塵も感じられないしゃべり方である。
「今、別に付き合っている45歳の女がいるんだ。一緒に住もうと言ってくれているんだ」
 こんなおじいちゃんのどこがそんなにもてるのか、よくわからないが、この辺の男性にはちょとない、繊細な人間性が、女心をひきつけるのかもしれない


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