マラニョンの旅Ⅱ 何がが起こるかわからない (2011/06/18)
 | 夕焼けが綺麗なことで有名な広場。 待てども、待てどもパウロは来ない。結局事務所は探すことに・・・・・ |
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「今回の旅行は任しておいてよ。あんたは何にも心配しないで写真を撮ればいいだけだよ」32歳で旅行社のオーナーになったパウロが大見得を切った。 これほど言ってくれるのだから、間違いはないだろうと思っていたら、迎えにくるという広場に、30分たっても40分たっても現れない。次第に薄暗くなり、危なげな雰囲気になってくる。とうとう痺れがきれ、彼の事務所を探して薄暗い道を歩く羽目になってしまった。事務所につくと、彼は別段悪びれた様子もなく「やあ、いい写真撮れた?」と笑顔で聞いてくる。たぶん、忙しくて時間を忘れてしまったのだろう、そう思い何も文句は言わなかった。 今回の旅行はすべて彼が手配してくれているはずであった。砂丘への中継地、バヘリニャスに向かう手配も全て彼に任していた。「じゃあ気をつけて!」そういって別れたが、パウロが僕に隠れるようにして運転手に言っていた言葉が気にかかった。「お客をととってもいいから」いったいどういうことだろう? それが解ったのは30分後にサンルイスの町外れにきたときだった。「ちょっと用事があるから、ここで待っていて」「???」そういって、運転手は車からでると、その辺にたむろしている男たち何か話しだした。そのうちの一人が車に乗り込んできた。「10レアルでいいんだろ」そう言って運転手に金を渡した。 この運転手は、サンルイスーバヘリーニャス間の乗り合いタクシー運転手だったのである。「何が安心してまかせとけよ、だ!」こんなタクシーに乗るくらいなら、バスに乗っていた方がよっぽど安全である。乗せた客が泥棒になるなんてことは、ブラジルでは日常茶飯事のことである。カメラ2台にレンズが4,5本、の機材を持っていただけに後ろに乗った見ず知らずの男のことが気にかかった。それと同時にパウロに腹が立った。客を平気で乗り合いタクシーに乗せるなんて、さらに彼自ら「客をとっていいよ」と運転手をそそのかすなんて考えられない! もうとっぷりと日が暮れた3時間後、無事にバヘリ-ニャスに着いたが、ホテルの予約が入っておらず、30分もスッタモンダをしたあげく、やっと部屋にはいることができた。 ブラジルの旅は何が起こるかわからない! 改めて認識してしまった
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