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南米漂流
     ブラジル漂流記 (Draft in Br...  (最終更新日 : 2021/01/13)
いざ、マラジョ島へ [全画像を表示]

いざ、マラジョ島へ (2011/12/18)  今回の旅のガイドはT。インディオと白人の混血で、マラジョ生まれの男だ。彼も運転手同様、荷物を運ぶのを手伝ってくれる気配はまったくない。僕の前を、ザックを背負ってスタスタ歩いていく。僕はといえば、カメラバッグに小型のスーツケースを引いて彼の後をついていく。でこぼこのない所では問題ないのだが、階段などでは両手に20キロ以上の荷物だから大変だ。時折、立ち止まって港の写真を撮るのでどうしても遅れてしまう。悪戦苦闘している僕を見ても、彼はまったく手を貸してくれるそぶりも見せず携帯でメッセージを送りながら歩いて行いる。自分の仕事はガイドだから、彼の背中が、暗に言っているようであった。そんな様子を見て、少し腹が立ってきた。彼はお客に対してもこんな態度をとっているのだろうか。まあ、僕は客とは言えないから仕方のないことかもしれないが・・・。ちょっと、手伝いましょうか、という素振りでも見せればいいのに。たぶんベレンの人は自分の仕事以外のことはするつもりがないのだろう。空港に迎えに来た運転手もホテルの受付嬢も、そんな感じであった。利己的な人が多いのだろう。
 マラジョ島行のフェリーに乗り込む。1日2便あるそうで約3時間~3時間半の旅とのことであった。朝の便はそこそこ混んでいるが、座れないほどではない。皆現地の人ばかりで、旅行者らしき人間は僕だけである。ほとんどがインディオの血を引いた、褐色の肌をした人ばかりだ。
 港を離れてしばらくすると、ベレンの町の全景が見えてきた。高層ビルがニョキニョキと林立している。アマゾン河の河口にこんな大都市が存在するなんて! 川風に吹かれながら、驚きとともに何処にでも住み着いて町を形成してしまう人間のしぶとさ、したたかさ、強さをつくづく感じる。
 「好きなようにしていいから」そう言い残してTは早々席を離れて、電話をかけている。こいつとうまくやっていけるのであろうか? 2泊3日のマラジョ島の滞在が少し心配になった。

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乗船待合室。現地人ばかりで観光客は独りも居なかった
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マラジョ島まで行く船。意外にきれいなので驚いた。潮の満ち干きにもよるが3時間~3時間半かかる。

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船の中。もう無くなった宇高連絡船(高松・香川~宇野・岡山)を思い出す。デッキで食べるウドンがおいしかったなあ~。カフェや軽食を売る売店もあり、朝食を代わりにカフェを飲んだが、それほどおいしいものではなかった。 タカカでも売っていればいいのに。

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妙に色っぽい母ちゃんと娘。
昔はベレンには男一人に女8人いると言われるほど女が多く、男にとって極楽のような所だったという。

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マラジョ島上陸。機材の入った重い荷物がうんざりである。ガイドはとっとと先に行ってしまった。


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