厳しい税関（国内持込は合計５００ドル以内の商品に限られているので見つかると課税される）も、強盗が頻発する空港ーサンパウロ間も無事通り抜け我が家に到着。 　しかし、いつもの自分の住処に帰ってきたという安堵感がない。別に日本に住みたくなったわけでもないが、今回はあまりブラジルが恋しくならなかったのも事実である。そんな自分自身に違和感を感じている。結局、ブラジルであろうが、日本であろうが、はたまたスペインであろうが、どこでも僕にとっては同じような気がしはじめている。 　時差ぼけがひどく、今週一杯は寝て暮らそうと思っていたが、階下のアパートの水漏れが発覚、さらにゴキブリが裏の出口に集団発生し、隣のアパートのおばさんがひどくおこっているらしい。とにかくこれらを解決しなくてはならない。そのためにはお金が必要だ。寝ている場合ではなくなってしまった。 　今日はやっと朝起きることができた。さらに快晴であ る。動きだす時が来たような気がする。 　しかし、寒い！　くそ暑い日本から帰ってきたばかり の身にはこたえる。

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