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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2019/02/19)
10・10 いじめ [画像を表示]

10・10 いじめ (2006/10/11)  2ヶ月間もいなかったことで息子にいろんな問題が生じていたことが発覚した。
 たまたま小児科の病院へ1年ぶりに母親が息子を連れていったところ、医者が何か気がついたのだろう。「何か困っていることがあったら、すべて正直に話しなさい」と医者が息子に問いただすと、学友たちに、目が吊上がって、東洋人的な顔つきだから、醜いと言われ続けていたことがわかった。息子はそのことを誰にもいわずに独りで落ち込み、自分は醜いと思い込んでいたのだ。 日本から帰ってきて、彼の顔がブラジル人的になり、透明感がなく、おかしな顔つきになったな、すぐに感じたのだが、これで納得がいった。植物でも、きれいだね、と言いながら毎日水を与え続けると、どんどんきれいになるというから、逆に醜いねと言われ続ければ、醜くなるだろう。人間ならなおさらである。
 ブラジルは世界中のあらゆる人種が存在し、交じり合う、世界でも有数の人種差別の少ない国だといわれている。ブラジルでさえこんな感じであるから、日本ではもっと凄いのだろうなと思う。出稼ぎの親に連れていかれたメスチッソ(混血児)はさぞかし大変だろう。
 息子の通う学校はセントロにある歴史の古い私立学校であるが、裕福な、日系人やブラジル人たちがどんどんセントロから離れていくに連れ、通う子ども達もほとんどが中流以下の子供たちになっている。以前、学校の行事に参加したのだが、黒い肌の子供たちが意外に多いのに驚いた。差別するわけではないが、お金持ちの子供が通う学校は、ほとんどが白人系か東洋人系で、アフリカ系の子ども達はわずかである。
 「おまえは、決して醜くなく、むしろかっこいいよ。僕の友人たちもそういっているよ。だから、安心しろ。
 みんなにからかわれて、辛かっただろう、だから肉体的なことで決して人をからかってはダメだよ」というと神妙な顔をして息子は聞いていた。
 日本から帰って、まだ、6日しかたっていないが、少しずつ元の彼の顔に戻ってきているような気がする。日本の血を引いていることを誇りに思うような人間に育ってもらいたいし、育てなければならないと、今回のことを通してより一層、思うようになった。

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約束していた犬を買ってあげた。犬のおかげで数日の間に
息子は随分顔つきが変わった。


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