11・27 季節感 (2006/11/28)
サンパウロに暮らしてもう15年になるが、どうも僕は季節感に対して鈍いようで、いまいち季節がよくわからない。テレビのニュースなどでは、「もう春になりました」、「秋です」なんてことをいっているのだから、パウリスタ(サンパウロっ子)は四季の移り変わりをちゃんと感じている? のだろう。もちろん、僕にも冬と夏くらいはわかるがその間の秋、春などはピンとこない。気がついたら夏になっていた、冬になっていたという感じである。 ひとつには、近年の異常気象などもあるが、標高800m近いサンパウロは1日に四季を味わえるといわれるくらいだから、僕には余計難しい。日本だと、春には菜の花が咲き乱れ、秋には紅葉、夏のスイカに初カツオ、秋の柿と栗というふうに自然や食で季節感を感じられることができるが、日本の23倍もあるブラジルではどこかかしらであらゆる食材が収穫されているから、国内の果物や野菜が簡単に入手できるサンパウロでは食という面から四季を感じるのは意外に難しい。 外国で年齢を重ねるに連れ、季節を感じようとする気持ちが僕自身薄れてきたようだ。サンパウロにも、春の羽蟻や新緑、夕のスコール、夏のイカなど、四季の特徴があるのだが、「あれ、もうイカの時期か、雨の時期か・・・・」毎年そんな感じである。だから、「スコールの季節はいつ? マンゴーの季節は?」と問われてもいつも答えられない。 考えてみれば、今まで生活に精一杯で、季節を注意してあまり見てこなかったような気がする。こうやって見ていると、サンパウロの四季もまんざら捨てたものではない。これからは、もう少し気持ちに余裕をもって生きていきたい。
 | 初夏のサンパウロの夕はスコールが多い。今日も4時ぐらいから急に大雨。 |
|
|