12・8 ブラジル人と信用 (2006/12/09)
「あなたはブラジル人が嫌いなんでしょう」 突然彼女にそういわれて、とっさに返す言葉がなかなった。 はっきり言って嫌いである。ブラジルに来てから最初の数年の、ほとんど表面的にしかつきあっていなかった頃は、ブラジル人はみんな陽気で、屈託がなくて親切で、と思っていた。僕自身もあまり言葉が理解できず、ブラジル人たちも僕のことを外国人として扱ってくれていたのだと思う。その当時、周囲の日本人からブラジル人は信用できない、してはいけない、ということを山ほど聞いて、本当にそうなのかな、と軽く考えていた。その後、ブラジル人と一緒に働くようになって、やっと知人たちがいうことが解ってきた。陰口ばかりで、人の足をすぐにすくおうとするし、執念深い。今までのイメージが一変してしまった。もちろん数少ないが、信用もでき、本当に尊敬できる人間もいる. 写真を頼んでいる写真屋で、「ブラジル人は信頼できないから、本当に大切な仕事は任せられないんだ」、という話を聞いた。なるほどな、と思った。もちろんできる奴はたくさんいるだろうが、最終的な信用はできないのである。失敗やヘマをするとうだうだと言い訳をしてするりと逃げてしまう。そういうことが解っていると本当に重要な仕事は任せられない。 じゃあー、なんでブラジルに住むの? と言われそうであるが、やっぱりブラジルが好きなんだと思うし、日本人も大なり小なりブラジル人と同じだと思う。そして何より、こんなブラジルが僕にあっているのだと思う。 ブラジル人の身勝手さから、またひとつ問題が発生した。頭が痛い。でもなんとなく慣れてしまって以前ほどは頭を悩ますことがなくなった。
 | ブラジル人に規範や道徳について要求するのは難しい事? |
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