12・15 卒業式 (2006/12/18)
マッサージ学校の卒業式の写真撮影を頼まれた。 日系の学校だったので、生徒もほとんど日系人と思っていたが、日系人はわずかで、その90%は非日系人だった。ここ数年ブラジルはクイックマッサージが流行っており、大きなスーパーや空港で、マッサージしている姿をよく見かける。そのせいか、マッサージを習いたいという人々も増え、サンパウロ市の中心付近では、マッサージ学校が増加しているそうだ。 約40人の卒業生のうち10人ほどは目になんらかな障害を抱えているようだった。そのうちの一人の女性は全盲のようで、彼女の、涙の無い泣き顔が強く印象に残った。学校への行き帰りだけでも大変なのに、2年もの間、マッサージの技術の習得を続けてきたのだ。多分、喜びもひとしおだっただろう。彼女は目の周りを赤くさせ、時々まぶたをひきつらせていた。仕事を探すことさえ諦めて路上の人になる人間も随分多いのに、障害にもめげず、自分の道をしっかり歩んで行く人もいる。また、昼間働きながら、夜授業を続けてきた人もいる。まったく頭が下がる。 皆本当に嬉しそうである。その様子が清清しく僕も久しぶりに気分が晴れた。 頑張って働いて、たくさんお金を儲けて欲しい! 写真を撮りながら思った。
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