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     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
11・24 クリスマスと母の思い出 [画像を表示]

11・24 クリスマスと母の思い出 (2006/12/25)  今日はせっかくのクリスマスにもかかわらず天気はいまいちぱっとしない。「今日は1日一緒にいるよ」と息子にいうと、思った以上に嬉しげな反応をしめしたので、ちょっとびっくりしてしまった。考えてみれば、旅行に行くのでもなく、家で完全に彼と一緒に1日過ごすのは初めてかもしれない。子供はちょっとしたことでも嬉しいのだということを今更ながらに気づく。
 ブラジルでは、クリスマスの夜は、親戚知人の家に行って過ごすのが一般的なようだが、彼女の実家は遠いし、僕にも家によんでくれるような家族持ちの知人もいないので、毎年のごとく家で過ごす。 前日買った七面鳥を焼いて、ケーキは買ったスポンジに生クリームをのせて用意した。ささやかなクリスマスのご馳走であるが、息子は満足してくれた。
 日本では母が生きている頃には、クリスマスの日は、朝からスポンジを焼いたり、他の料理を作ったり大忙しだった。母は宗教家で、できるだけ自然なものを子ども達に食べさたいという意識が強い人だったので、畑を借り、無農薬野菜や芋などを自分で作っていた。今でこそ、そういう人も結構普通にいるが、僕の小さな頃は稀だった。ラーメンや清涼飲料水などは身体に悪いからとい言って食べさせてもらえなかった。手打ちのうどんに、家で作ったブドウジュースである。さらにセーターから服にいたるまで母のお手製だった。既製品にくらべて、どうしても格好がよくなかったので、僕は母が作ってくれた服が嫌で随分だだをこねたものである。 何日もかけて編んだセーターを嫌がる僕に、母はどんなにがっかりしたことだろう。今になって母の優しさが解る。
 母にしてもらったことを、できるだけ、息子にもしてあげたいと思っているのだが、僕にはその数十分の1もできない。母の偉大さつくづく感じる。

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「今年のクリスマスは賑やかだね。2匹の犬に2匹のハムスター、ママイにパパイにそして僕」
クリスマスプレゼントのハムスター、サスケと息子


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