1・23 もらった自転車 (2007/01/24)
ブラジルでは、学校におやつを持っていくようになっていて、息子は毎日学校に行く途中のお菓子屋さんでジュースとお菓子を2レアル(約120円)分買っている。その店では、拡販のために、商品を買ってくれた人に、自転車があたる応募券を渡していた。息子も1枚もらい応募していた。 「お菓子1個しか買わないような人はどうせあたらないよ、ママイ」と彼は解ったような冷めたことを言っていたらしい。当選したことの電話を受け、彼が喜ぶというよりは彼女の方が喜んでいた。というのも彼はまだ自転車に乗れないし、その自転車は彼には大きすぎたので、あまりうれしくなかったのだろう。 いつもドジばかりしていたので、息子はあまり運がないと思っていただけに少し意外であった。僕の小さい頃は、結構運がよく商店街の福引や、雑誌の懸賞で確率よく何かしらのモノをもらっていたので、母はいつも僕に福引に行かせていた。最近はその確立も随分悪くなったが・・・・。 せっかく獲得した自転車も、彼は乗れないから僕が使うことになりそうである。ただ、サンパウロは坂道が多く自転車は大変だし、車やバイクの運転が荒いから非常に危ない。さらに、乗っている人が少ないだけに目だってしまい泥棒に目をつけられる可能性が高い。サンパウロは自転車乗りには適していない町なのだ。 自転車は、前のギアは3段、後ろはなんと5段とぎょうぎょうしく、ブラジル人がいかにも好きそうなもので、立てるための支えもついていない。多分中国製の安モノなのだろう。自転車を引き取って店を出てすぐのところで、100レアルで買うよ、と声がかかった。彼もこの自転車には目をつけていたのだろう。もし僕のものだったら売るのに、と思いながら息子の顔を見ると、うれしそうな顔をしているのでとても「売ろう」なんてことは言えなかった。 22階のアパートから下ろして、外に出して、なんてことを考えると、かなり億劫だが、急にリベルダーデで必要なモノができたときなどには重宝しそうである。
 | 店の人と一緒に。自分では使えないことが解っているだけに、息子もそんなにうれしそうではない。彼ように自転車を買うことを約束させられてしまった。 |
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