3・28 消える看板 (2007/03/29)
「店の看板をはずさなきゃいけないなんて、おかしいよ。そりゃフランスでもそんな条例があるらしいけど、時間をおいてゆっくりと実施したようだし。ブラジルの場合は、すぐやらなきゃ罰金だからね」 日本食レストランを管理経営している友人がぼやいた。 いつから実施されるか、僕はしらないが、市がこの条例を実施することになり、サンパウロの町から看板が次々と消えている。その理由は聞いたところによると町の美観を損ねるから、というのが主な理由らしい。 僕が思うにことの発端は去年のF1レースにあると思う。去年のF1レースの開催時に、ナイトクラブが観光客の集客を狙って、街道沿いに、「サンパウロの夜をブラジレーラと一緒に」なんていうような大きな看板をぞくぞくとたてていた。これを見た市長だか知事だかが、「サンパウロは売春の町ではない」とカンカンに怒り、看板は即刻とりはずされ、そのナイトクラブは営業停止となってしまった。それ以来、サンパウロの大きな看板は禁止されるようになり、そして今回の条例にいたったように感じる。 店側はお金がかかるので取った後をきれいにするでもないので、もともと汚いと不評なサンパウロの町は余計に汚くなってしまった。美観を損なうからという理由で取り除かれた看板のために余計に汚くなってしまった。まったくブラジルらしいアホな話である。
 | リベルダーデの人気のある中華料理レストランもすばやく看板を取りコンクリートの壁がむき出しである。 |
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