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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/04/05)
4・18 アパートの購入

4・18 アパートの購入 (2007/04/20)  父の遺産が少し入ったので、結局息子のためにアパートを購入することにした。せっかくだから、今はやりの株などの投資をやったらどうか、という話もあったが、株についてまったくの無知なので辞めた。今まで1寝室に1居間という間取りだったので、これで少しはましな生活が送れるようになるだろう。
 日本の人から見れば、広大な土地のあるブラジルに住む人々は、広々とした家に住んでいるだろうと思っている人が大半かもしれないが、田舎は別にして、ここサンパウロは、その考えは当てはまらない。多くの人が日本以上に過密な状況で生活している。僕の住む建物でも1寝室1居間に2家族合計8人が住んでいるところもある。もちろん、サンパウロでもお金持ちは驚くほど大きな邸宅やマンションに暮らしているが・・・。だから、高知の兄弟の家に行くと、各子供に各々の部屋があり、僕のアパートなんかよりずっと恵まれた環境であるから、いつも羨ましく思っている。
 アパート探しから、お金の受け渡しまで本当に苦労した。基本的に僕はお金のことに関してはブラジル人を信用していないから、大変な思いをした。とにかく彼らはできるだけ自分の有利な方向に持っていこうとするから、契約にあたってはほとんど喧嘩にちかい感じであった。ひとつには間に入った不動産屋のおばさんが自分の都合のよい方向に持って行こうとしたのが大きな原因である。
 最初、売り手は、まだ住んでいるにもかかわらず、お金を全額払ってくれという話であった。居住権というものがあり、ひどい奴になると、お金をもらって永遠住み続ける奴もいるという話も聞いていた。最終的には出すことは可能らしいのだが、そんな奴に引っかかって長期間エネルギーを費やすのはまっぴらごめんだった。いろいろ調べると、住んでいる場合は10%を払って残りの90%は出てから、というのが一般的らしい。もう、この話はやめようと思っていると、売り手が出ると言い出したので、思わぬ進展となり、購入することになった。
 一番苦労したのが、お金を集めることと、受け渡し場所までお金を持っていくことである。普通の人でも、コロリと盗人になるようなところであるから、この契約の話を知った人間が、どこかで待ち伏せしているとも限らない。とにかくなけなしの虎の子のお金であるから、失敗するわけにはいかない。銀行でお金をおろしているところを見られて、襲われたという話もよく聞いていたから、毎日少しずつ銀行からお金をおろし、両替し、必要なお金を作っていった。お金を狙ってアパートが襲われる可能性も十分考えられるし、かなり気を使った。エレベーターに乗るときも、見知らぬ人間が待っている場合は乗らなかったし、夜飲みにいくことも控えた。そんなことまでしなくても、と思うかもしれないが、何が起こるかわからない所、それがブラジルである。
 やっと、受け渡しまでいきついたが、銀行まで一緒に来てくれ、という。偽札が蔓延しているので、銀行で確認したいらしい。その気持ちは分かるのでOKしたが、その場所から銀行まで、誰が責任を持つのかということで、再び紛糾。結局、銀行に行ってからでないとサインをしないといわれ、不動産屋まで相手側についてしまい、結局押し切られてしまった。もう、止めようと思っていたのだが、早口のポルトガル語でまくし立てられ、気がつくとそうなってしまっていた。
 結局、1枚の偽札もなく、無事契約終了となった。
 つくづく、ブラジルでの大きな買い物の難しさを実感した。
 

 


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