5・18 レアル高 (2007/05/19)
とうとうレアルが1ドル2レアルを切ってしまった。一時期4レアルにまで到達しようかというときがあったのに。生活費の半分以上を円に頼っている僕としては、円安レアル高というのは最悪の状況である。 このレアル高は一部のお金持ちや企業にとっては望ましい状態であろうが、中流以下の人間にとってはたまったものではない。靴やおもちゃなどいろいろな企業が、押し寄せてくる中国からの安い製品に音を上げ、中国での生産に切り替え、それを輸入している状態になっている。そうなると、そこで働いていた人たちは職を失ってしまう。 ブラジルの輸出の大半を占める農産物は、大農場経営が次々と大型機械を導入し、できるだけ人手を使わないような方法をとられている。90%は勝つ労働法のおかげで、労働者はクビになるとすぐに裁判にかけ多額のお金を要求する。そんな前世紀の労働法とまでいわれる、労働者に有利な法を嫌ってオーナーは人を雇いたがらない。それは、農業だけでなく他の産業でも同様で、この労働法のおかげでブラジルは世界から取り残されていくとも言われている。 お金持ちはますますお金持ちになり、貧乏はそのまま、そして中流がどんどん落ちていく。そんな図式ができあがってしまったような感じがする。それはブラジルだけでなく、日本でもどの国でも同じではないだろうか。 よっぽどのことがない限りレアル高は続きそうなので、引き締めていくしかなさそうである。
 | 昨日急に暑くなったおかげで、今朝は濃霧状態。サンパウロの天気のようにブラジルの経済は、まったく解らない」 |
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