5・28 惚れられて (2007/05/29)
今まで、たくさんの犬を飼ってきたが、メス犬は初めてである。それだけに、最初はどう扱っていいのか分からなかった。やはり、オス犬に比べて情が深そうである。今飼っているメス犬アズミに限ったことかもしれないが、オス犬に比べて少しずるいし、そして嫉妬深い。 最初にアズミに会ったのは、薄暗いペットショップの小さな檻の中であった。2匹の黒いダックスフンドが肌を寄せ合うようにして丸まっていた。何となしに、メスかオスか尋ねるとメスだという。そのときはオス犬も飼っていたし、買うなんてことは少しも思っていなかった。しかし、家に帰り着いてから、寂しそうな目がずっと頭から離れなかった。「メス犬だし、いいじゃないか・・・」自分で自分に言い聞かす自分があった。知らない間に、僕はもう買う気になっていたのだ。翌日、すぐに買いに走った。 そんなこともあり、アズミは僕によく慣れた。というより、ときどき人間の女性のような目つきで甘えてくる。子犬が産まれても、世話をそっちのけでしつこく甘えてくるので仕方なく膝に乗せてやる。いつの頃からか、膝に乗せると、僕の両肩に前足をおいて、抱きついてくるようになっていた。子犬が産まれる前は何も問題はなかったのだが、出産後、子犬のうんこを舐めた後に、臭い息を吐きかけるとさすがに閉口してしまう。かなりしっと深い犬なので、子犬をかまうのも結構気を使ってしまう。しっとからヘソをまげて世話をしなくなると困る。 人間のかわいい女性に惚れられるのなら大喜びだが、犬に惚れられても困ってしまう。
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