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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
6・6 楽しみ [画像を表示]

6・6 楽しみ (2007/06/07) 「おまえ、写真撮っていて楽しいか」とブラジルに来てからずっと通っている寿司屋の親父、パウロさんに突然聞かれた。
「楽しいよ。シャッターを切ってると、嫌なことも全部わすれるからね。多分、僕にとって2番目くらいには楽しい時だよ」
 彼は物事をはっきり言う人だから、ときには頭にきて1ヶ月も会わないこともある。僕もはっきりいう方だから、パウロさんが一回り以上年上にもかかわらず、ついついズケズケと言い過ぎて怒らしてしまうこともある。それでも今までずっと関係が続いているから、もう、腐れ縁としかいいようがない。
 パウロさんは柄に似合わず(角刈りで、貫禄があって、すし屋の親父でなければどうみてもやくざである)哲学的な人であるから、最近自分の楽しみについて考えているようである。
 僕の場合は、アクアリュウム、犬、植物、読書などいろいろ楽しみはあるが、時を忘れるほど一生懸命になれるのは、やはり写真。撮影である。スムースに撮れたときは、「あー、面白かった」と思わずつぶやいてしまうほど快感である。逆に、自分が撮りたい写真をなかなか撮れないとイライラさせられる。大事な撮影を引き受けたときもそうで、撮影前はイライラして、どうしてこんな仕事を引き受けたのか、といつも後悔してしまう。まあ、そんなことを繰り返しているうちに、たいていの写真は並み以上には撮れる自信がついた。しかし、未だに撮影前のイライラは消えない。
 自分の楽しみを生業ごとにできたことは本当に運が良かったと思う。売れる、売れてない、貧乏、お金持ちは別にしてであるが・・・。今の職業で奇跡的にもなんとか食えているので、完全に満足とはいえないが、そこそこは満足している。

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年金もなければ、両親もいない、将来のことを考えると少々不安であるが、今までなんとかやってきたから、なんとかなるだろう。
ブラジル人的な発想になってきた?


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