7・16 応対 (2007/07/17)
ブラジル人の応対の悪さにはほとほと呆れてしまう。それ同時にその応対の悪さに同時にカッとする自分に嫌気がさしてしまう。 ホテルの用事があり、カウンターで「支配人はおりますか?」と聞いたところ、「何の用? いないよ」とあごをしゃくりながら返事。もうこの返事で僕はカッときており、もしかしたら顔色が変わっていたかもしれない。「何時に帰るの?」 「3時」コンピューターのモニターから視線をおいたままで僕の顔を見ることもなく、言葉を投げるように言った。いくら、中の下クラスのホテルとはいえかりそめにもホテルである。こんな応対はないだろう。確かに僕の格好は、金持ち風にはとても見えないかもしれない。しかし、こんな見下したような態度をとられると、ピキピキしてしまう。その一方で、こんなことで腹をたてる自分が嫌になる。 ブラジル歴40年のパウロさんなどを見ていると、相手の対応の悪さなど気にする様子もなく、うまくその応対の悪さを切り替し、相手を自分の土俵に引きずり込んでしまう。そして別れる頃には、相手もニコニコ笑って「じゃあね」という感じである。時には、相手が怒るようなひどいことを言っているのだが、相手が怒る様子をみせると、さっと引いて煙に巻いてしまう。そのタイミングのよさは、まるで手品で、人の気持ちを操っているようにさえ見える。どう見ても、パウロさんは僕同様、いや僕以上に気が短い人間だから、長い経験から身につけたものだろう。 パウロさんのような話術とタイミングをかねがね身に着けたいと思っているのだが、経験不足の僕にはまだまだ無理のようである。
 | 応対の悪い人間にも、腹を立てることなく、相手をニッコッとさせられるような人間になれたら、もっといい写真が撮れるようになるだろうな、と思う。今後の僕の課題である。 |
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