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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/04/03)
8・1 リオの旅の始まり [画像を表示]

8・1 リオの旅の始まり (2007/08/05) 朝、5時半、ふっと目が覚めた。
 そう、今日は仕事でリオに行く日だった。うちには目覚まし時計がないので、今回も寝る前に5時起きを自分に言い聞かせて寝たのだが、少々寝坊してしまった。昨日の晩は、リオでのあまりにも面倒くさい仕事に気が立って、考えているとなかなか寝付けなかったのだ。この手の仕事は今回で終わりにしようと、つくづく思う。
 荷物は昨日の晩に用意をしていたので、慌てて、シャワーを浴びて、服を着て出かけたが、希望していたバスには乗り遅れてしまった。リオ行きのバスは4社ほどあり、ほぼ15分おきほど出ているから、さして違いはないのだが・・・。
 バスは2階建てのバスで一番前の席。見晴らしは非常にいいのだが、急ブレーキでも踏まれて、前に突っ込むようなことになると嫌なので、安全ベルトを着用する。とにかく、ブラジルは事故が多いので、安全対策をするにこしたことはない。先日あった飛行機事故のせいか、ビジネスマン風の人が多い。となりの席のちょびひげをはやした35,6の男もいかにも、という感じである。彼は、早速、イヤフォンを耳につけ、携帯で話し始めた。そうするうちに、A4版のIBMのノートブックを取り出し、颯爽と書類を書き始めた。画面をちらっとみると、政府関係の人間であるようである。荷物を山ほど抱えて、子供を3人も4人も連れてのる貧乏家族がいるかと思えば、ノートブックと最新式の携帯で、バスの中で仕事をする人間もいる。ブラジルはなんと貧富の差が激しいことか。そんなことを考えながら、赤い大地が続く車窓を眺めていた。
 リオの入り口にある、州境警察でバスが止められた。警察犬を連れた警官や数人のサングラスをかけた警察が、車を止めて検閲をしている。どうせすぐバスは出るだろうと、軽く考えていたが、その考えは甘かった。
 数人の警察が乗り込んできて荷物を調べたりしている。僕は日本人だし、別に何ごともなく、終わるだろうと思っていた。うしろから順々に調べて、僕のいる席にもやってきた。サングラスをかけ、防弾チョッキをきた警官が荷物を見せろという。席の下においておいたので、まさか解るとは思ってもみなかったのだが、彼は目ざとくみつけたのだ。中はカメラとレンズである。けっこうしつこく調べる。それで終わりと、思いきや、僕の腹を2,3箇所おした。これで、カッとしてしまった。失礼である! 頭では、警察官には逆らわない方がいいことはわかっているのであるが、短気な僕は、なかなか我慢することができない。「何をするんだ。何も持っていないよ! やめろ、そんなにみたけりゃ見せてやるよ」といってシャツを上にあげて見せてやった。「何か持っているか、って俺が言ったか」静かにドスをある声で警官は言った。それで終わったから良かったが、あとで考えると、危なかったな、と思う。しかし、隣のビジネスマン風の奴には何もしていないし、周囲の人間も誰も腹まで調べられていない。どうして僕なのか! 非常に腹がたったが、あの警官のドスの聞いた声を思うと、ちょっとぞっとする。あとでリオ在住の日系人の知人に聞くと、パンアメリカン大会(スポーツの祭典)があったので、銃や麻薬の取り締まりが、かなり厳しくなっておいるとのことであった。彼自身も検閲を受け、身体検査などもされたことがあるそうだ。
 僕の顔は麻薬をやっているように見える、と友人からはよく言われるが、一度も日本の空港の検閲でひっかかったこともないから、そんなことはないと思うし、どちらかというと気の弱そうな、まじめな顔をしていると思っている。しかし、それは自分で思っているだけで、危なそうな顔をしているのかもしれない・・・・。
 リオの長距離バスターミナルにつくまで、腹が立ってしょうがなかった。出だしからこれであるから、リオでの4日間は思いやられそうだ。

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リオのバスターミナル。
ブラジルは鉄道が少なく、バス路線が発達している。バスは、ベンツ製が多く、日本の旧式バスなどよりはるかに快適である。


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