8・12 父の日 (2007/08/15)
「親はなくても子は育つ」僕はずっとそう思っていた。しかし、どうもその言葉は今の子供たちには必ずしも当てはまらないようだ。勿論、親のいない子供たちが健全に育たないと言っているわけではない。昔は、兄弟がたくさんいたから、親がそれほど気をつけなくても兄弟どうしで気をつけあい、立派に成長したのだと思う。それが、現在は一人子が多く、誰も気をかけなければ、精神的に弱い子はぐれていく可能性があると思う。 うちの子は、僕も彼女も、忙しく3歳くらいまで、ほとんど子守にまかっせきりであった。そのせいかどうかわからないが、幼稚園では、暴れん坊で、先生のいうこともきかないような問題児であった。ブラジル学校にはレッドカードのようなものがあって、あまりに態度がよくなかったり、ひどいいたずらをしたりすると、そのカードを渡される。それが4枚集まると、退学になるのだ(本当かどうかは不明であるが・・・)。息子は毎年3枚もらい、あと1枚で退学、という状態が小学校に入っても2年ほど続いた。僕も彼女もこれではダメだと感じ、気をつけるようになるとみるみる態度がよくなり、学校でもあまり問題をおこさなくなった。 その息子が、今日の「父の日」にヘタな日本語で、お父さんありがとう、と書いたカードをチョコレートと一緒にくれた。習いに行っている日本語の授業で先生が気をきかしてくれて書かせたのだろうが、ジンときた。うれしかった。僕はあまり父親らしいことはしていない、我侭な人間であるが、今日は自分が父親であることを再認識させられた。
 | 息子とアズミ。 僕のような人間でも自分の息子が日本語を話すようになると、うれしい。 |
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