亡くなった母が宗教をやっていたおかげで、無農薬野菜を食べ、既製品はできるだけ体内に入れずに育った。しかし、せっかく気を使って育ててもらったにも関わらず、大学に入って一人暮らしをするようになって、それまでは飲食しなかった酒、インスタントラーメン、コカコーラなどを取るようになり、いわゆる身体に悪いものが随分と体内に蓄積されたと思う。 　４０代になって、体の不調を感じるようになり、やっとまた食べ物に気を使うようになった。爺くさい話であるが、ネットや雑誌などで体によさそうな物を発見すると、できるだけ食べるようにしている。そのせいか、６３キロほどあった体重が今は５８キロにまで落ちた。ブラジルに来る前が５５キロほどであったから、これくらいが良いような感じがする。 　最近はミキサーを使って、牛乳とヨーグルト、野菜、果物を入れて攪拌して毎朝の飲むようにしている。本当は噛んで食べるのが一番良いのだろうが、ものぐさな僕にはいちいち野菜や果物を食べるのが面倒なのでジュースにして飲むのは向いている。ほうれん草や、食べたらよさそな野菜など、なんでも入れてしまうので、最初のバナナとマンゴーだけの頃と比べると、まずくなってきた感じがするが飲めないほどのことはない。 　最近、体の調子がいいのでこのやり方は向いているのではないかと思う。 夕暮れ時のビジネス街、パウリスタ大通り。 今日の夕飯じゃ餃子にしよう、と決め、家に帰り着くと、息子はすでに食べ終わっていた。がっくり。 しかしできた餃子はなかなかのできであった。

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