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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/08/06)
12・9 思いもよらぬ行動 [画像を表示]

12・9 思いもよらぬ行動 (2007/12/09)  以前から、ずっとお付き合いのある焼き物師、生駒さんが、サンパウロの近郊の町、エンブーに販売店兼展示場のお店を開けた。
 エンブーの町は手作りの家具やインテリアを販売する店が多く、土、日にはヒッピー市もたち、多くの観光客が訪れる人気のスポットである。以前来たときにその雰囲気の良さに何故か惹かれて入り込んだ小さな脇道があった。偶然にも、その道沿いのお店が、生駒さんが今回開けた「せら美かや」だった。
 生駒さんとのつきあいは、工業移住者協会の25周年誌を作るための取材でお世話になって以来であるから、かれこれ7年になる。取材をさせてもらった工房には、師の作った無骨な花瓶や茶碗が何気なく置いかれてあり、何か人をひきつけるモノがあった。欲しくてたまらなかったが、当時僕は雑誌社を辞めたばかりで、やっとありついた仕事が、この記念誌作りだったので、とても買うような余裕はなかった。値段を聞いて、買わないのもはずかしいから、結局言い出せずに終わってしまった。
 せら美かやの隣に、画家が、描いた絵を売っている店があった。キャンバス一杯に書きなぐっているような絵で、同じような絵がたくさん置かれているせいもあり、素人の目にはあまり惹かれる絵ではなかった。ふと、横を見ると、台の上に小さな絵がたくさん置かれ、1枚50レアル(3000円)で売られていた。その中の1枚が妙に気にかかった。
「なんかこれがいいですね」一緒に行った人に言った。ほんの一瞬買ってもいいかな、と思った。その方は僕のそんな気持ちを見抜いたかのように「もし買わないのだったら、僕が買いますよ」「・・・・・、えっ、僕買います」弾み的に言ってしまった。生活に余裕が無いこともあり、絵なんか買ったことは今まで一度もなかった。それでも何故か、知人の画家などから頂いた数枚の絵が家の壁にはかかっていて、絵のある生活もなかなかいいものだな、と思っていた。ただ、僕の家はあまりにも汚すぎてせっかくの絵がもったいないことになるのだが・・・。
 ここ最近、タイミングもあるが、自分でも思いもよらない行動が多い。こういう行動は、運命的な感じがして好きである。 

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購入した絵。家でみると、あれっこんな感じだったかな、とちょっとがっかりしてしまった。でも、買ったときは、今の僕の心象を現しているようで、ついつい買ってしまった。直接生活に必要でないものを買うということはこういうものかな、と思う。


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