12・15 教育 (2007/12/16)
「今日は少林寺拳法が最後の練習だよね。行くんだろう?」 何気なく息子に尋ねると、はっとしたように彼は僕をみた。 「・・・・・・・・・、行かない」 「どうして行かないんだ!」 彼の目は赤くなり、瞳はみるみる潤んできた。 「男の子に蹴られたから・・・」やっと彼はつぶやくように言った。 「何故、蹴りかえさないんだ! じゃー、来年からはちゃんと行くのか?」 彼は涙を堪えながらうなずいた。 もしかしたら彼は蹴られて泣いたのかもしれない。それが恥ずかしくて行きたくないのかもしれない。とにかく彼にとっては屈辱的な事があったのだろう。彼の今にも泣きそうな顔を見ていると、そのときはそれ以上何も言えなかった。 その場を離れて考えているうちに、「このまま行かせないでいいのか?」という疑問が湧いてきた。無理にでもいかせるべきではないか? と迷ったが、彼の反応からさっするとよっぽど屈辱的なことがあったのだろうと考え直した。結局、もう行かないと言っているわけでもないので、無理には行かさないことにした。 ちょっと甘かったかもしれないが、あまり大きな心の傷にしたくなかった。自分の行動さえもなかなか厳しく律することができない親にとっては息子の教育は難しい。つくづく実感してしまった。
 | 小犬にエサやる息子。最近は屁理屈をいうようになってきた。 |
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