2・7 カーニバル好き? (2008/02/06)
「カーニバル最高!」「もっとカーニバルが長かったらいいのに」カーニバル会場でテレビのレポーターに答える人々は笑み満面で答える。 しかし、本当にブラジル人は皆カーニバルが好きなのだろうか? 僕の周囲のブラジル人は皆カーニバルが嫌いだというし、テレビで今人気の、視聴者が電話で参加する番組に出てくる視聴者もだいたいカーニバルが嫌いだ、と答える。もっとも、カーニバルの期間中にテレビを見ているような人はカーニバル嫌いに決まっているが・・・。 テレビでは、各地のカーニバルの盛り上がりを数時間おきに実況中継している。確かにものすごい人出である。しかし、なんとなく、中流以上の人々の楽しみのような気がしてならない。例えば、サルバドールのカーニバルの参加料は、かなり高いようだし、一般庶民がそのお金をだせるとはとうてい思えない。もちろん、参加しなくても脇で一緒になって踊っている人や無料の場所で踊っている人も多くいるだろう。リオのカーニバルの参加者はエスコーラデサンバの人は別にして、ほとんど南ブラジルやサンパウロ、あるいは、外国からのお金持ちではないだろうか。もともとリオのカーニバルは貧乏な人々が日ごろの鬱憤をはらすために始めたようであるが、今や中流以上の人々のレジャーのひとつになったような気がする。 リオのエスコーラデサンバは、ファーベーラにあるところが多く、カーニバルで暮らしている人も随分多いようだ。一度、ファベーラのカーニバル関係者の家に行ったことがある。外見は汚いが、中はすべての電気製品がそろい、僕なんかよりずっといい生活をしていて驚いた。エスコーラ・デ・サンバは立派な優良企業といってもよいだろう。去年だか、おと年だか、ベネズエラのチャベス大統領の山車を出したエスコーラには莫大なお金が流れたというし、多分毎年、巨額のお金が動いていると思う。カーニバルのおかげでファーベーラの貧乏な人たちにも、お金が回るし、それは非常にいいことではあるが、少しずつ一般庶民の気持ちはカーニバルから離れているような気がする。
 | 普段は人で一杯のセントロもカーニバルでお店が閉まり人通りもない。路上生活者ばかりで、歩いていて少し怖い |
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