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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/09/27)
2・14 本の購入 [全画像を表示]

2・14 本の購入 (2008/02/14)  久しぶりのパウリスタである。先日した仕事の代金を受け取りに来たのだ。お金が手に入るというのは嬉しいのだが、もらいにいくという行為が嫌いなので、少々憂鬱であった。でも行かなければ、お金は入らない。来る前に、気持ちを奮い立たせて電話をし、お伺いするとの連絡を入れていた。
 すんなりとお金を頂き(当然のことだが)、事務所の入っている建物を出ると、本屋が目に入った。この本屋は写真集が充実している。お金が入ると、安い本を物色して時々買っていた。前回入ったのは、もうかれこれ2年前になる。今日読んだ、映像記録作家、岡村さんのブログにセバスチャン・サルガドの写真集のことを書いてあったことを思い出した。ちょっと見てみよう、という気になり店に足を向けた。
 ざっと探してもそれらしき本は見つからない。そうしているうちに、B5版のセバスチャンの、フランスで出版された写真集を見つけた。パラパラ見ているとやっぱりいい。最近ほとんど写真集を見てないし、写真の勉強のためにも買おうかな、という気になった。以前はカルチェ・ブレッソンをはじめ、欧米の作家の写真集を毎日毎日繰り返し読んだ。何回も見ているうちに、だんだん1枚の写真を見るというよりは読むようになるのだ。そうするうちに、作家がどんな人間なのか、どういう気持ちでその写真を撮ったのか、ということなどがかすかに解ってくる。いや、解ったような気持ちになった。
 その写真集の値段を聞くと、58レアル(約4000円)だという。値段が安かったら買おうかと思っていたのだが、この厚さと大きさで4000円はちょっと高すぎる。そういえば、岡村さんが紹介していた本は、大きくて重い、と書いていたことを思い出した。そのとき、値段によっては買おうかな、という気持ちがかすかに芽生えた。女性の店員に聞くと、早速コンピュータで検索してくれ、値段は199レアル(約14000円)で、店にあるという。彼女がわざわざ一緒に探してくれたが、みつからない。
「ここで大きな本を見た覚えがあるのだけど、ないわね」
 ふと見ると、他の本に埋もれるようにして白黒表紙の大きな本があった。手にととって見るとその本こそがサルガドの「アフリカ」であった。
「あったよ、これだよね!」「よかったですね。ゆっくり見てください」と言って彼女は自分の持ち場に帰ろうとした。
「これください」「えっ・・・」
中も見ないで、高価な本の購入即決に驚いたのだろう。僕自身即決した自分に驚いた。普段だと100レアル以上のものを買うときは、自分の優柔不断が嫌になるくらい悩むのに、今日は即決してしまった。これでもらったお金の半分は消えてしまう・・・。即決したもののさすがに少々後悔の念はある。お金は天下の回りモノだというし、またいつか回ってくるだろう、と自分を慰める。さらに、最初買おうとした本の十数倍かの重さと、ページ数であることを考えると決して高くはないと自分自身に言い聞かせる。 
 この本に触発されて、きっといい写真を撮れるようなるだろう、今はそう思い込んでいる。

2014.jpg
まだ、「アフリカ」の中は見ていないが、表紙を見ただけで強い衝撃を受けた。いい写真を撮りたいという意欲が湧いてきた。それにはまずひるまずシッターを押すこと。ヘタな鉄砲も数うちゃ当たる式で、押し続ければいつか良い写真がとれるだろう。わかっているけど実際はなかなか難しい。


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