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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/11/24)
2・29 油断は禁物 [画像を表示]

2・29 油断は禁物 (2008/03/02)  夜8時半、この日2回目の撮影をするために会場に向っていた。思った以上に疲れているようで、カメラ2台に数本のレンズの入ったバッグが肩にずっしり重たく感じられる。
 木曜日ということもあり思った以上に人通りは多く、いくぶん気持ちは緩んでいた。横断歩道で信号が変わるのをぼんやりと待っていると、3人のまだ14,15歳ほどの金髪娘がペチャクチャと話しながら僕の2mほど離れたところにやってきた。可愛いな、と思いながら、ちらりと彼女らを盗み見る。彼女らは話に夢中で僕のことなど気にもしない。そうしていると、カキ色のTシャルをきた17、18歳の若者が女の子たちの後ろの方からやってきて、僕の隣に立った。彼はしきりに彼女らを見ている。彼の、ポマードで撫で付けた髪と首筋を見ていると、なぜか汚い、という嫌悪の衝動が起きた。そんな汚い感じでは、女の子にはとても持てないよ、彼の首筋を見ながら、そう思った。
 信号が変わり、横断歩道を半分ほど進むが、先ほどの若者も女の子たちも来る様子もない。なんかおかしいな、と思って後ろを向くと、青年が一人の女の子の携帯電話をひったくろうとする動きがスローモーションのように見えた。が、うまくひったくれず、携帯は地面に落ちる。女の子は取ろうとするが、青年はそうはさせまじと、携帯を蹴り、さっと取り上げ反対車線に逃げて行ってしまった。もうひとりの女の子が大声で「やめて!」と叫び、周囲の人々は一斉に振り向くが助けにいくには余りにも遠すぎ、青年は悠々と逃げていく。残された女の子達は、しばらく呆然と立ちすくんだままであった。
 もしかしたら、この青年は、僕を狙う可能性もあったわけだ。そう思うとぞっとした。気の緩みを反省し、引き締めた。ここは世界でも危険な都市に挙げられるサンパウロなのだ。油断は禁物なのだ。

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現場すぐ近く。撮影が終わり11時過ぎ。荷物は多いし、付近で写真を撮るのは少々びびってしまった。

 


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