3・6 犬たち (2008/03/07)
「猫がいなくなって寂しいよ」 最近家からアパートに引越しして、猫を手放した友人がポツリと漏らした。 確かにうちから犬たちが、もしいなくなったらさびしくなると思う。でもうちの場合は犬が4匹もいるので、半端じゃないうっとうしさである。例えば、ソファーに座ると先を争って、僕の所にきて顔を舐めようとするから、うっとうしくてこの上ない。時たま、舌を挿入され、ペッペッと唾を吐く始末である。毎日の食べる量も半端じゃないし、うんこ、おしっこときたらもう驚きである。毎朝、掃除をするのが日課になってしまった。 とはいうものの、犬たちはすっかり僕になつき、やっぱりかわいい。何しろ母親を除いた3匹は僕が取り上げ、ずっと育ててきたのだから。以前はムツゴロウの「動物王国」に憧れたものであるが、まさか自分がこんなにたくさんの動物達を飼うことになるとは夢にも思わなかった。 ただ、問題はつきない。過去日記には何度か書いたが、隣近所の住人が、仔犬がキャンキャンほぼ毎日鳴くのを聞いて、僕が虐待をしているように思われているようなのだ。 「パウリーニョ(隣の犬好きのゲイおじさん)が、アパートの住人があなたが犬をいじめているって騒いでいるようだから、気をつけろって言っていたわ」と彼女がいう。と言われても、僕が虐待しているわけではなく、最初に生まれたメス犬サクラが、仔犬を噛んで鳴かすのである。また仔犬もちょっと噛まれただけで大げさに鳴くので困ってしまう。鳴き始めると、苦情がくると嫌だから、仔犬の口をつかんで一番音が漏れない寝室に駆け込む。近所の人々はそんな僕の苦労、気遣いをわかっていないから余計腹立たしい。 息子が余計なチャチャを入れて、「ペットショップい持って行って売ればいんだよ」という。さらに彼女まで「エドアルドの友達が欲しいって言っていたわ」と自分らには関係ないと言ったちょうしでいうから腹がたつ。 「おまえたちが、売りたくないっていうから、ペットショップにもって行かなかったのに、今更遅い」と言って息子の顔を睨み付けた。そういうと、彼はシュンとして何も言わなくなった。この辺を見ていると、本当にブラジル人だな、と思ってしまう。 確かに犬4匹をアパートで飼うなんて難しいことだし、犬たちにとっても可哀相なことかもしれない。でも、ひどい飼い主に飼われるより、兄弟たちと暮らしていく方が楽しいだろうと思うから、もう手放すつもりは今のところない。仔犬もほぼサクラと同じ大きさになってきたので、そんなにいじめることもしなくなるだろう。だから、今のところは何とか飼えると思っている。
 | いじめっこ、サクラ。いじめられるカンクロウは生傷が耐えない |
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