4・29 逆恨み (2008/05/01)
夜7時半、1杯のワインを飲みながら、手作りの特性餃子を食べる。1日の中で一番満足しているひと時である。そんなときに突然電話がなった。 今頃誰だろうと思いつつ受話器を取った。 「・・・・・・」 「アロー」 「事務所か?」 「違う」 「何処にあるお店ですか」 「店じゃない、あんたは間違ったところにかけている」 何故か、切るのを躊躇われた。今でもどうしてか不思議でたまらない。普段だったら、この時点で切っているのに・・・。 「何処にあるお店ですか」再び繰り返す。 おかしいと思い「あんた誰だ」と聞くが名前をいわない。 「俺の女に手を出すな。最後の通告だぞ。あんたアキだろ」 一瞬ぎょっとして電話を切った。 いったい誰だろう。関係のある女性について考えてみるが、誰も相当しない。とにかく聞いてみようと思い、電話を掛けてみたが、皆、そんな男はいないという。 10年ほど前に付き合った女性にまとわりついている韓国人がいた。その男は僕の住むアパートの前で待ち構えていて、「今度俺の前に現れたら殺す」と妙に柔らかな声で、言われたことがある。何故か怖かったという印象は全然ない。そのときは何もなく終わったが、つくづく嫉妬は怖いなと思った。 滅多に家の電話番号を女に渡すことはない。よっぽど信頼の置ける女性だけだ。考えているうちにある女性のことを思い出した。
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