「ジュンジャイのイタリア祭りに行きましょうよ」 　友人Ｓさんに誘われ行くことになった。お祭りも楽しみながら、最近、日本人と話しをする機会がなかったので道中車の中で会話をするのもひとつの楽しみであった。Ｓさんは、英語、ポルトガル語ペラペラの優秀な人で世界情勢に明るく、特に世界経済に関しては深い知識をもっている。彼と話していると知らないいろんな情報や知識を聞けて楽しかった。 　ジュンジャイは車で１時間ほどのサンパウロの近郊の小さな町である。このお祭りの話を聞くまでイタリア移民が多いということを知らなかった。Ｓさんに送ってもらったアドレスでサイトを見ると、イタリア料理の出店が出て、ピザ、スパゲティ、鳥のから揚げ、ポレンタなどが食べることができ、さまざまなイベントがあるようである。南の方に行くと、よくイタリア人街があり、イタリアレストランの食べ放題の店では必ず出てきたお馴染みの料理である。この料理がブラジル的イタリア料理なのか、本当のイタリア料理なのかは解らないが、南の町で安く食べようとするといつもこればかりなので、結構ウンザリしたことを思い出した。長い間、鳥のから揚げを食べていなかったので南の町の味が懐かしかった。 　ジュンジャイの町に入って少々道に迷ったが、久々の長距離ドライブだったがたいして苦にもならなかった。考えて見ればもう半年以上旅行に出ていない。 そろそろ旅に出たいな～、暗闇に広がる見慣れぬ町並みを見ながら、旅への思いを馳せた。

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