6・6 ゲイおじさん (2008/06/07)
ニンジャ(飼い犬)の寂しげにゆれる、玉の無くなった袋を見ていてもの悲しくなった。できれば去勢などしたくなかったのだが・・・・。玉がなくなってから妙に人に甘えるようになった。以前は呼んでもしらんぷりするような愛想のない犬だったのに。犬もメス化するのだろうか? とにかく、ブラジルはゲイが多い。うちのアパートにもゲイおじいさんやらおじさんがたくさんいる。何をされるわけでもないが、どうも合わない。うちの下の住人も多分ゲイのようで、水漏れの修理をするとき随分苦しめられた。そんな訳があって、どうも印象がよくない。 同じブロックに住むゲイおじさんは、暇なのかいつも門番とだべっている。時に出すしわがれ声の甲高い声とあの大げさな手振り身振りを見ているとどうもイラつかされる。どうしてゲイの身振りはみな同じようなパターンになってしまうのであろう。 一度ゲイのデザイナーと仕事をしたことがある。彼の家に呼ばれ、撮影で使う服を見せてもらったあと、ちょっとこれを見てみろ、といって見せられたのが、絵のエロ本であった。最初、何故こんな本を見せるのか気がつかなかったが、だんだん彼の意図が見えてきた。これが、若い女性であったら、喜んでお相手させてもらったのだが、寸胴の太ったゲイ男など触られるだけでもおぞましい。彼は尻の半分が見えそうになるくらいズボンをおろしてペッタンペッタンと巨大な部屋を歩き回り、カフェをご馳走してくれた。カフェを大急ぎで飲み終えると、そうそうに帰らしてもらった覚えがある。 ブラジルに来たばかりの頃は、僕もういういしく軟弱そうな顔をしていたせいか、妙にゲイやトラベスチに好かれた。もう、その面影もなくなったのか彼らがよってくることもない。彼らが近くに来ると知らないうちに嫌そうな顔をしているのかもしれない。そのせいか、同じブロックのゲイおじさんは僕には話しかけようともしない。その方が僕としてもありがたいがエレベーターで乗り合わせたときなどは窮屈でたまらない。
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