9・8 バカか物好きか (2008/09/09)
仕事があったらあったで、やりたくないのだが、全くないと、だんだん心配になってくる。どっしりと構えて、平気の様子でいれば良いのだが、小心者の僕にはなかなかそういかない。お金が潤沢にあるか、あるいは決まったお金が毎月入ってくればいいのだが、そういうことはないから、大人しい生活しながら、ここはぐっと我慢するしかない。 僕の住むセントロには路上生活者のための、宿泊施設があり、夕方になると、湧いてきたように集まってくる。以前は汚い格好の人が多かったのだが、最近は結構身綺麗にしている人や、家族連れも見かける。多分、どうしようもなくなって路上生活者に落ちる人が増えているのだろう。 恥も外聞も物も何にも無い生活に、時として羨ましくなるときもあるが、ブラジルの路上生活者にはなれないだろうな、と思う。本当になにもない。日本のようにコンビニの売れ残りを探してなんて生易しいものではない。ゴミ箱の中には、食べられるものは生ゴミとしかいいようのないものしかないのではないだろうか。それでもフェイラ(青空市場)の後に行けば、ダメになった野菜や果物が棄てられているから、たくさんの路上生活者がハゲワシのように集まってきて食べ物をあさっている。彼らを見ていると生きるためある意味パワーのようなモノ、しぶとさを感じる。日本人だったら自殺してしまうだろう。 僕の生活などは、決して彼らの生活が人事でない。いつ転げ落ちてしまうかもしれない危うさがある。いい中年が、それでもこんな生活を続けるのはバカかよっぽどの物好きとしかいいようがない。
 | セントロでは人が路上に倒れていてもほとんど誰も助けない。たいていは酔っ払ってねている場合が多く、ごく普通の光景であるから。 |
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