9・19 冷蔵庫購入 (2008/09/20)
随分前に突然冷蔵庫が冷えなくなっていた。それでも冷凍庫の部分は幾分か冷えていたので、長期間の保存は効かなかったが2,3日の保存はできていたのでだましだまし、と言う感じで何とか使っていた。ただ、突然温風を出したり、冷蔵庫の具合はもう完全に壊れる寸前だったと思う。 物臭な僕は、いろんな方から意見を頂いていたのだが、もう少し、もう少しと引き伸ばしている間に今に至ってしまった。ついに購入を決心した理由のひとつには、日本の銀行カードが今月一杯で有効期限が切れるためであった。買うならツードアの冷凍庫つきのものを買いたかったので結構値が張る。現金を持ち歩きたくないし、カードで一括払いにしたかったからだ。 ブラジルでは高価な持ち帰りできない大型のモノはできれば買いたくない。本当にちゃんと持ってきてくれるのか、と心配してしまうからだ。僕の頭の中には、ブラジルの適当さ、無責任さ、ずるさ、が頭の中にこびりついておりどうしても信用できない。しかし、最近は、さすがに日本のように時間指定まではできないが、日を指定すれば、指定日にきちんと持ってきてくれるようになっている。大丈夫だと頭の中では解っているが、今までブラジル人のズサンさ、責任逃れを嫌というほど見てきているのでどうしても心配になる。 ブラジルでは、まさか、そんなことが!、と思われることがしばしば起きる。レストランで駐車場に入れてもらっていたはずの車が盗まれ、店が責任をとろうとしなかったり、とにかく責任の所在があやふやなのだ。幸いなことに僕はそんないやな目にあったことはないが、しょっちゅういろんな話を聞かされているために、すっかり耳年間になってしまった。大きなものを買ったりする場合はかなり慎重になってしまう。 案の定、午前中に届ける、といっていた冷蔵庫は来ない。やっと搬送係から電話がかかってきて、「昼飯の後に届けるから、ところで、今まで使っていた冷蔵庫はどうするのか」と聞いてきた。本当は処分したかったのだが、また人に頼んだりするのが面倒だったので、カメラの保管庫として使おうと思っていた。 「直してファベーラ(貧民街)の人たちにあげようと思っているのでもらえないか」と言ってきた。それは嘘だとわかったっていた。直してあげるのではなく売るのだ。それはどうでもいいのだが、持っていってもらえるとは全く思っていなかったから、掃除はしていないし、後ろを見るとゴキブリが巣を作っていた。さすがにこの状態であげるのは恥ずかしい。そんなこともあり、断ったのだが、電話の男はしつこく、くれと頼んでくる。汚くてゴキブリがいてもいいのかと聞くと、それでもいいという。僕としても、今後のことを考えると不要なものはできるだけ処分したい。来るまでにゴキブリはなんとか殺虫剤で駆除できそうである。結局持っていってもらうことにした。家の中にはできるだけ人は入れたくないので、出口のところまで古い冷蔵庫を持っていく。まだ生き残っていたゴキブリがちょろちょろと出てくる。エレベーターのなかで出てこなければいいが・・・・。あとあと治安の問題もあるが、あまりにも部屋が散らかっているので見せたくなかったのだ。ちなみにブラジル人は部屋の中に見知らぬ人を入れるのを治安の問題から極度に嫌う。 僕のような心配性の人間には、ブラジルでなにかモノをひとつ買うにも大変なことである。疲れたが、これでひとつ荷がおりたようで、嬉しくなった。これで10年は大丈夫であろう。
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