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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・22 適正価格

9・22 適正価格 (2008/09/24) 「ミルク入り? ミルクなし?」
 店員の無愛想な言い方に反応し自分びっくりするほど尖がった言い方で「ミルク入り」と答えてしまった。思わずその自分の反応に反省した。この店員はもともと無愛想な男のようで他の店員もこの男にどこかしら遠慮しちるような感じがする。
 まずい! 頼んだミルク入りのスプレッソコーヒーを口にした瞬間ミルクの変な粘りが口に広がった。50センターボ(30円)をケチったのがいけなかったな、と後悔した。外出するとだいたい1回はコーヒーを飲むのだが、行きつけの中国人のおばさんが経営する店が、20センターボ値上げして2レアルになった。普通どこでも未だに1.7レアルで、前の値段でも少し高い。一見、ほがらかそうにいつもニコニコしているが、その目は決して笑っていないおばさんの、がめつさがずっときにかかっていた。ただ、店員の女の子が僕のことを覚えてくれていて、いつもはにかむような笑顔でコーヒーをいれてくれていたので、その笑顔に引かれて我慢して通っていたのだ。適正料金なら許せるが、他と比べておいしいわけでもないのに僅かなお金ではあるが高い料金をとるところが許せなかった。それで今回の無愛想な店に物は試しと入ったのだが、ハズレであった。
 自分でもバカだな、と思うのだが、適正料金よりも少しでも高いとヘソをまげて買わない。ほとんど変わらない料金なのに、後で買っておけばよかった、と後悔するにもかかわらずである。そんな自分を見ていてつくづく融通が利かない、頑固な人間になったと思うし、嫌になる。もっともあまりに安い場合もたいてい買わない。ブラジルで安いと思うものを買って良かった試しがない。たいてい何か問題がある。だからモノの値段はいつも結構注意しているし、適正価格にはいつもこだわっている。


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