10・18 熟成 (2008/10/18)
弓場農場の勝重さんが、友人の家で歌ってくれたオペラの歌が、起きたときから、今日は耳の中で流れている。聞いている時は、高音部がキンキンとして耳障りな感じがしてあまり良い印象を受けなかったのだが、1日たった今になって熟成され蘇ってきた。不思議だ。 絵や彫刻などにもよくあるが、見ている時にはさほど感動は受けないが、しばらくたって何かの拍子にじんわりと思い出す作品がある。それは頭の中で自分が気がつかない間に熟成しているのだろう、ほんわりとした暖かなイメージを持って浮かび上がることが多い。あるいは、その場では嫌悪感を抱くが、しばらくしているうちに、頭の中で本質のみが残り、印象が好転するモノがある。そういう作品は、単に強烈な、鋭角的な、というものではなく、どっしりとした雰囲気をどこかに持っている。どこがどいうふうにいいのか明確には、いえないけれど何故かいい、そんなモノである。それは単に僕の感覚にあっただけで万人受けするものではないかもしれない。なんか感じる、そんなモノである。写真でも文章でも、何でもいいのだが、アレ良かったな、とじんわり人の気持ちに残るようなモノを生み出していきたい。でも、そういうものは天才は別にして、自分で作り出したいと思ってできるものではなく、ふっとした、何かの拍子、偶然に突然できるのだろう。そんな気がする。
 | 仔犬を手離なすとき、いかに辛かったかを勝重さんに話していると、子供も同じように可愛がってあげないとね、と突然言われ、戸惑った。 |
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