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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
10・21 どうでもいいこと、だけど気にかかる

10・21 どうでもいいこと、だけど気にかかる (2008/10/21)  黒米が健康に良いという話を聞き、玄米や米に少し混ぜて炊いている。しかし、結構高くてリベルダーデで買うと250gが8レアル(約500円)もする。たまたま、高級食品を置いているスーパーマーケット、ポン・ジ・アスーカに行って見ると同じものが5レアルで、1キロ入りが21レアルであった。これは買いだと思い、持ってレジに並んだ。ブラジルのスーパーも今は商品のバーコード読み取る形式が完全普及し随分速くなったが、カードで買い物する人が増えて、最近また遅くなった。
 長い間、列に並んでいるとすることがないので、ついつい前にいる人がどんなモノを買うのかとか、どんな人物なのかとか、観察したり想像してしまう。前にいるおばさんが、レジの台の上に、最高級の肉、歯磨き粉、ビスケットなどを置いた。肉の値段は40レアルを越えている。40レアルの肉なんか高くて僕は買ったことがない。彼女は、どう贔屓目に見ても、裕福そうにみえない。顔はどちらかというとギスギスとしており貧相である。服も、袖の辺りにほころびがはいり、ペラペラの安物である。悲しいことではあるが、裕福な人は気持ちに余裕があるせいか、顔の線が柔らかいし、身のこなしが違う。どんな格好をしていても解ってしまう。
 人は見かけによらないものだと思いながら、見ていると、レジの女性がすべての商品バーコードを読み取り、値段を言ったところで、彼女は、ゆったりとした調子であっさりと、「この肉いらないわ」と言った。レジの女性は、そんなことは慣れて入るといった感じで、別段嫌な顔もせず、人を呼んでコンピュータの入力を削除し、会計をしなおした。後ろで見ていた僕の方がびっくりして「えっ」と思ってしまった。
 彼女は最初から買う気はなかったのだろうか? 彼女の様子を見ると買う気はなかったような気がする。それでは、何故そんなことをしようとしたのか? 単なるミエ? 一度高級肉を買いたかったのだが、途中で気が変わった? ? ? あるいは、スリ? でも僕の後ろには人はいなかった。
 どうして彼女はこんな行動をとったのだろう。どうでもいいことなのだが何故か気にかかる。
 


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