朝、目が覚めると、熱はひいていた。どうやらデング熱ではなかったようだ。とはいえ、ほとんど食欲はないし、ときおり熱は出ているようである。 　もう、今日は完全休養にして何もしないことに決めていた。朝の犬の散歩も、腕立て伏せも、足湯も、何もしない。日記も書くのが面倒臭かったが、せっかく熱が出たのだから、記録として残しておくべきだと考え、つけることにした。 　何もしないと考えると何と気持ちの良いことか。意外に僕の中で、毎日の日課が重石になっていることを知った。もう、いっそうのことやめてしまおうかと考えたが、血圧などのことを考えるとそうもいかない。今の自分が保てるのは、毎日のこれらの日課のおかげである。あの体調のわるい時のことを考えるとぞっとする。 　結局、この日は数回、目が覚めたものの、完全に起きたのは３時であった。それからも、ビデオをみたり、本を読んだり、部屋から一歩もでず、１日中ぐうたらした１日であった。もっとも、他人が僕をみれば、普段と変わらないように見えるかもしれないが・・・。

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