1・8 金融危機の影響 (2009/01/09)
去年は正月が終わると、あっという間にいつものサンパウロの人ごみに戻ったが、今年はちょっと違うような感じがする。気のせいか、未だに完全に戻り切っていないようだ。車の工場や、会社では、売り上げが落ちたために長期の休暇を出した所が結構あるらしいから、その影響かもしれない。仕事に復帰しようとしたら、自分の場所がなかったっていうこともあるのではないだろうか。この国ではしょっちゅうそういう話を聞く。 テレビや新聞では、クリスマスの商店の売り上げはそんなに悪くなかったように言っていたが、ここに来て電気製品や、服飾品の安売りが一斉に行われている。去年はここまで宣伝を大々的に打ってなかったように思う。実際は、長期の分割払いの制限が厳しくなり、さほど売れなかったのではないだろうか。 大分、世界の金融危機の影響が出始めたかな、と思っていたら、ある新聞では、ブラジルへの投資が増え始めている、なんていう記事があったりして、実際はどうなのかよくわからない。もちろんメディアの情報操作なんてことも行われている可能性もないわけではないから、余計こんがらがってくる。 「日本はテクノロジーだけだろ。でもブラジルは今まで何回も同じような目にあったから慣れているし、それに資源が豊富だから大丈夫さ。」と世界の金融危機の影響について話をすると決まり文句のようにブラジル人は言う。確かに、影響はあるにはあるが、現時点においては、日本やアメリカのような、大きな影響は感じない。もしかしたら、これがブラジルの底力というものかもしれない。あるいは、ただブラジルが不感症になっているだけだろうか。オイルショックの時も、ブラジルへの影響は非常にゆっくりで、結局その後ものすごいインフレになったらしいから、今回ももしかしたら同じようなパターンを歩むのかもしれない。しかし、ブラジルも発展し、先進国に仲間入りしようかという国になってきたから、以前とは大きく状況が違う。全く予想がつかない。
|