1・25 お釣り (2009/01/26)
ブラジルのバスは、ワンマンバスはほとんどなく、乗ってすぐの所にいるコブラドールと言われる人にお金を払うか、またはマグネットカードを器械にかざす様になっている。 地方によってバス代は異なっておりサンパウロは現在2.3レアル(約100円)である。きっかりなかったので5レアル札を渡そうとすると、30センターボないかと聞いてきた。「多分、あるよ」、と言ってズボンのポケットを探していると、「やっぱり、いいよ」と言う。何かヘンダなと思い待っていると、コブラドールはお金をごそごそ探し回り、2レアル札と片手一杯の5センターボのコインを渡してきた。つまり14枚のコインである。日本でいえば14枚の5円玉でお釣りをもらった感じである。 一瞬、その手一杯のコインを見て、怒りで身体が固まった。思わず我を忘れて、文句がでなかった。ただ、身体は奥に進んでいた。僕の場合、怒りから、即反応できるときと、反応できない場合があり、今日は即反応できなかった。すぐに替えてくれ、と言えばよかったのだが、言えずにグズグズしてしまったのだ。怒りとそんな情けない自分に腹が立ち、いっそう怒りがこみ上げてきた。 以前、フェイラ(青空市場)で同じことをされ、その時はすぐ文句を言い替えてもらった。相手のおばさんは、「同じお金じゃないの。どこに差があるの!」と周りの人に聞こえるように言ってきたので「じゃあー、あんたが持っていればいいと」というと渋々交換してくれた。もし交換しなければ、買うつもりはなかった。 何故、コブラドールに文句を言わなかったのか? 自分でもよくわからないが、次は絶対受けないようにするつもりだ。ブラジル人の嫌らしさに腹が立つと同時に、たかがつり銭のことで腹をたてる自分が嫌になった。路上生活者にあげるお金ができた、と思えばいいだけではないか。とはいっても、ポケット1枚だけあった5センターボをあげると、投げ返された覚えもあるが・・・。
 | サンパウロは非常にバス網が発達していて、たいていの所はバスでいける。 ただ、ほとんどバス乗り場には名前もなく、アナウンスもないので、慣れないと使いづらい。 |
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