邦字新聞のサイトを見ていると、最近ホームレスが激増しているらしい。金融危機の影響で失業した人や恩赦を受けて刑務所から出てきた囚人が働き場所がなく、ホームレスになる人が多いためらしい。これらの人々は、仕事が見つけやすいセントロ付近に集まってきている、とのことであった。 　どうりで最近、セントロにホームレスが増えた感じがしたわけだ。雨の日にもなると、僕のアパートのある建物の軒下には、近くによるのもためらいたくなるほど、たくさんのホームレスが座って雨宿りをしている。雨宿りをしているだけだから、門番もさすがに文句をいうわけにもいかず、迷惑そうな目で見ているだけである。　 　市が管理する簡易宿泊所に出入りするホームレスは約1万5000人いるらしいので、おそらく全体では3万人ちかくいるのではなかろうか。それらの人々がほぼセントロ付近にいると思うと、セントロに住む僕としては、ちょっとぞっとする。写真を撮っていて身の危険を感じることもしばしばあるし、スリや強盗をおいかけている様子を何度かみた。明らかに、ここ数ヶ月のうちに治安は悪化している。そのせいかセントロ付近にはたくさんの警官が巡回するようになった。警官が多くなって安全になるのはいいが、一方では写真が撮りずらくてなってしまった。一般人も含めてストリートチルドレンや路上生活者を撮っていると尋問されるからだ。 　サンパウロはどんどん住みづらい場所になってきた。困ったものである。 さまざまな人々が集まるセントロ。パウリスタ（ビジネス街）などと比べると明らかに歩く人の顔が怖い。 それにしても暑い日が続く。今日も雨傘を差して歩く人が何人かいた。

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