3・27 弓場2日目 (2009/04/01)
とにかく弓場の食事はおいしい。以前から、そのおいしさは聞いていたが、確かに聞きしに勝るものであった。そのほとんどのものは農場で取れた食材で作られたものである。 朝ごはんは、食パンにゴイアバとマンゴーのジャム、ゆで卵、コーヒー。 昼ごはんと夕飯は食事当番の人がメニューを考えてつくる。食事が出来上がると、角笛で皆に知らせるようになっている。おかわりは自由で、その日に堵殺したばかりの豚肉を使ってのカツ丼は、ほんとうにおしくついついおかわりしてしまった。幼い頃、母がつくってくれた親子丼と同じ味である。懐かしかい。何故か母の味付けと弓場の味付けが似ているのは印象的であった。 すべてセルフサービスで、食べ物をよそうのも、洗い場にもっていくのも自分でするようになっている。ゴミ捨て場をみるとインスタントラーメンの袋が3つほど棄てられていた。多分、昼遅くなって学校から帰った子供が食べたものだろう。幼い頃、月に1回食べさせてもらえるインスタントラーメンが楽しみでたまらなかったことを思い出した。多分ここの子供たちも時にインスタントラーメンなどを食べたくなるのだろう。幼い頃の自分を思い出して一人で笑ってしまった。 昼から、近くのペフェイロバレットまで車で勝重さんが連れて行ってくれた。この町のちかくをチエテ川が流れていて、その景色が彼女は好きでお客さんが来ると連れていくらしい。サンパウロを流れる、あの汚く汚染された同じ川の下流だとはとても思えない。何処からこんな綺麗になるのだろう。自然の浄化力は凄いものだ。 川のほとりにある、川魚料理のレストランにいくが、あいにく閉まっていた。聞くと、500m行ったところにも、バールがあり魚を食べさせてくれるらしい。そのバールには17歳ほどの若者がおり、料理ができるかと聞くと、できる、という。どうも喋り方がオカマっぽい。こんな田舎にもいるのか、と彼女に聞くと、案外いる、という。彼女によると、ピルを飲んでいる時に生まれた息子は、ホルモンバランスが崩れて、オカマになる確率が高くなるという研究結果が出ているらしい。驚いた。 頼んだポルキニーニョという魚のフライは思った以上においしく、ビールによくあった。最近は養殖ように持ち込まれたアマゾンのツクナレが逃げ出し増えているそうで、ツクナレのフライなども食べれるようである。 どこまでも続く、赤い土と青い空と緑の牧草のコントラストが視神経を強く刺激する。久々の旅は、完全リセットとまではいかないが、いろんな問題を遠くにおいやってくれた。やっぱり来て良かった。車窓から入る心地良い風に吹かれながら、そう思った。
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