4・22 欲 (2009/04/23)
ファベーラで撮った写真を写真関係の知人に見てもらった。見せているうちに結構アラが見えてきてしまった。 「もう少し、自然な生活の様子があればいいね」 痛い所である。それは住み込んで関係を作りあげていかなければ撮れない写真である。今の写真を撮るのも、ボランティアの方にお世話になってなんとか撮らしてもらっているのだ。 最初は、1枚でも撮れればいいと思っていた。それが思った以上にいい写真が撮れ、欲が出てきてしまった。ここまで来たら、ファベーラに滞在させてもらって、もっと自然な写真を撮りたい、と思い始めていた。そんなとき、協力してくださっているボランティアの方からちょうど電話があり、なんとか、泊り込む事はできないか、聞いてみた。「それは、ちょっと無理ね」とやんわりと断られてしまった。 後で、考えるとファベーラに4,5回行ったくらいですっかり慣れた気持ちになっていた甘い自分にきづいた。そんな生易しい所ではないのである。もし、僕に何かあったら、僕自身だけでの問題ではすまない。紹介してもらった方にも大きな迷惑をかけてしまう。よく考えもせず、安易に頼んだしまったことを反省。 戦場カメラマンはよく死亡するが、いい写真を撮りたいという本能にもちかい気持ちが働き、死すら忘れてしまうらしい。僕の場合はとてもそこまでいかないが、どんどん欲がでてきてしまった。 日本に行くまで、あと2回くらいは撮影にいけそうなので、可能な範囲の中で、最高の場面を引き出して撮れるように自分自身を集中していきたい。 また、できれば、その後も長期的なスパンでファベーラに関わっていきたいと思っている。
 | 最近、犬と息子の写真を撮るのさえ難しい。ファベーラで思った以上の写真がとることができたのは協力していただいているヨランダさんの力である。 |
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