6・21 思い (2009/06/22)
40代になるまでほとんど薬というものを飲んだことがなかったので、できれば薬は飲みたくない。 僕はあまり宗教心がないが、亡くなった母が信仰心の厚い人で、僕や兄弟が小さい頃病気にかかっても一度も病院には連れて行かなかった。母が看護婦だったこともあるかもしれない。それよりもなによりも、母が僕たちの健康に気をつけてくれたおかげで、大病らしい病もしなかった。母の強い思いが僕らを守ってくれたのかもしれない。 それが、大学生時代に母が亡くなってから、毎晩、吐くまで飲むようになり、ブラジルにきていろんな身体に悪いものを摂取し、旅行にあけくれ、身体を思いやることはほとんどなかった。そのつけが今きているのだろう。 血圧の薬を元に戻したら、また血圧が下がり始めた。単なる気持ちの問題か? 薬が悪いのか? よくわからない。友人が音楽を聴くのも、良いですよ、と教えてくれ、ベートーベンの7番をかしてくれた。もしかしたらそれが効いたのかもしれない。 確かに、気持ちしだいで人間の身体はどうにでもなるという話をよくきく。それならば、髪が生えるように強い願いをすれば生えるかといえば、なかなかそうはならない。病気など悪い方向へは簡単になってしまうが、良い方向にはなかなか向かわない。そこがまたなかなか面白いところかもしれないが、人間の思いや精神力を信じたい僕は、良い方向にも、もっと簡単に向かう体にしていきたいと思っている。
 | セントロの繁華街。幾分寒さは和らいだが、人はまばら |
|
|