10・31 ルス周辺 (2009/11/01)
土曜日はピナコテッカ美術館が無料の日だったことを思い出し、行ってみることにした。この美術館があるルス駅付近は、治安があまりよくない。それでも最近は随分改善され、随分綺麗になってきたし、治安もよくなってきた。反面、中途半端に古い建物はどんどん壊され、乞食や、街娼は少なくなり、僕としては寂しい。治安が悪すぎるのは問題であるが、どんな貧乏の中でも逞しく生活している人々の活力、ごちゃり、よどんでいるような雰囲気がすきなのだ。最近のサンパウロはこうした所がどんどん排除されている。 ルス駅を通り抜け、美術館に入ろうとすると、建物の入り口から長い列がずっと続いているではないか。「これじゃ、ダメだ」あっさり入場することはあきらめた。月曜日が休日なので、皆サンパウロを脱出して行楽地に出かけている思っていたので、この人の多さには驚いた。考えが甘かった。 帰り道、ブラジルに来て初めて住んだリオブランコ大通りのアパートの横を通った。以前にもまして寂れた感じがしたが、ほとんど変わりなく、10数年前に戻ったような錯覚に陥った。この辺は、タクシーの運ちゃんも行きたがらないといわれるような治安の悪い事で有名な地域であった。それにもかかわらず毎週末にはびくびくしながら夜な夜な遊びに行ったものだ。今となっては懐かしい思い出である。
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