11・17 犬の散歩 (2009/11/18)
朝5時半、今日もアズミの「散歩連れて行って」のキュウキュウ鳴きに起こされる。しぶしぶ起き散歩の用意。犬のためというよりは自分の健康のためというのがあるから仕方がない。むしろ、起こしてくれるアズミに感謝しなければならない、と思う。 さっそく、アズミに曳き綱をつけ、ニンジャを呼ぶが、いつものように来ない。彼はあまり散歩がすきではないのだ。机の奥底に縮こまって出てこようとしない。彼は無視して、出かけようとすると、置いて行かれるのはさすがにいやなのか、嫌々ながらも出てきた。 アパートの建物の裏口扉を開けて外に出ようとすると、小さな黒い影がチョコチョコと走った。アズミは、この影を見逃さなかった。犬は目が悪いというが、ダックスフンドは異常に目がいい。ニンジャなどは6mほど離れた壁を這っているチャバネゴキブリを目ざとく見つけ、食べてしまう。本来はキツネやウサギを狩る犬だからだろうか? その影は、小さな黒いチワワであった。他の犬を見ると逆上してしまうアズミは、つっかかろうと引き綱を激しくひき、吠えまくる。ニンジャもこのときとばかり遠吠えのようにうるさく吠える。大きな犬だと決して吠えたりしないのに、自分より小さな弱そうな犬だと吠えるのだ。僕にとっては憎めないかわいい奴なのであるが、臆病な情けないやつなのだ。朝のシンとした中に2匹の吠え声が響き渡る。チワワの飼い主のオバンは自分とは関係ないというような感じで、のんびりとこちらを眺めるだけで先に行こうともしない。この辺のブラジルオバンのふてぶてしさは大嫌いである。かかって行こうとする2匹をひきずりながら引き離していく。 そんなアズミを見ていると、彼女がウチに来た時のことを思い出した。アズミがうちに来たときには、すでにニンジャはうちに飼われていて、アズミのほぼ2倍の大きさがあった。それにもかかわらずエサをやると、アズミは唸り声をだしてニンジャが一緒に食べることを許さなかった。最初はずいぶん意地汚い、育ちの悪い犬だな、と思っていたが、彼女は他の犬と交わるのが好きでなかったのである。そんなアズミにもかかわらずニンジャはすっかりほれ込んでしまい? いつもアズミの後をついていくようになった。
僕が怒っていることを、知っているアズミはその後の散歩は、他の犬に吠えかかることもなく、拾い食いをすることもなく、おとなしく散歩を続けてた。最近6時にも関わらず、散歩をする犬たちがチラホラと出てきた。もう少し早くアパートを出た方がよさそうである。
 | 散歩に疲れて寝る犬たち。とにかく気が強く、どんな大きな犬にでも向っていくアズミ(黒)。自分より小さな犬以外は逃げてしまう気弱なニンジャ(茶) |
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