1・14 臭い (2010/01/16)
「やっぱり記者っぽいね」 取材が終わり、カメラをカバンに入れていると、取材をさせて頂いた方からぽっと言われた。今回の仕事は写真だけでなくインタビューもあったからだろうか? 日本でならともかくブラジルで言われるのは嫌なので、できるだけそれっぽい格好は避けてきたのであるが・・・。コンゴニアス空港に黄熱病の注射を受けに行っている時もまったくしらないブラジル人から、「ジャーナリストか?」と聞かれたこともある。知らない間に、変な臭いがつき始めているのかもしれない。いやだな~。そういえば、日本でスーツを着たとき妹に「なんか似合わないね」と言われたモノである。もう、普通のサラリーマンには見えないのかもしれない。嫌だな~。アメリカの空港でも、数人の職員に職業は何か、と聞かれ、「カメラマン」というと妙に納得した顔をされたから、やっぱり妙な臭いがついたのかもしれない。ジャケットを着て自分ではできるだけこざっぱりした格好をしたつもりだったのに・・・・。 写真の方は、独学であるが、専門書もかなりよんだし、経験豊かなベテランカメラマンにいろいろご教授していただいているし、1枚でも多く毎日写真を撮るように心がけている。それなりに技術も経験も身についてきたと思う。 一方、書く方は、子供のころから作文は大嫌いだったし、本多勝一の「日本語の書き方」を何度か読み、せいぜい他に数冊読んだくらいでほとんど訓練らしきものはしていない。ただ、本を読むのは幼い頃から好きだった。訓練らしきものといえば、邦字雑誌社で10年近く働いて、好き放題かかしてもらい、今できるだけ毎日このブログをかいているくらいである。もっともブラジルではある程度日本語が書ければ誰でも記者になれる所であるから、僕のような人間でもなんとかかんとか務まってこれたのだと思う。でも、記者というのは、とてもおこがましいから、職業は? と聞かれたらカメラマンだということにしている。 もっとも、日本から頂く仕事は、写真と文章がいつもセットであるから、文章もかかなければならない。18年近くこんな仕事を続けてきたから、読んでもらってもそこそこはおかしくない文章がかけるようになったような気がする。やはり長年積み重ねたきた経験のおかげか。昔は努力、積み重ねなんてことは考えもしなかった。むしろ嫌いであった。が、毎日の積み重ねというものがいかに大切であるか、ということが、 この年になってやっと解り始めてきた。
|