2・25 セントロを歩く (2010/02/26)
セントロを歩いているといろんな気にかかることがある。 まっすぐ歩いていると、正面から来る人がよけようとしないのである。意識してよけないのか、まったく気にしていないのかわからないが、よけない。それは男性にも女性にも言えることで、こちらがよけなければ、よけないのである。何気なく歩いていると、多分しらないうちに、人をよけているのであろうが、気にしてまっすぐ歩くと、何人もに危うくぶつかりそうになる。日本の東京でも、歩くのが遅いと結構の人がぶつかってくる。あれはかなり意識してぶつかっているような気がしないでもない。ブラジル人の場合はどうなのであろうか? セントロを歩くと、意外に裸足の人が多い。それだけセントロはいわゆる路上生活者が多いからであろうが、よくあれでガラスの破片や金属を踏みつけないものだ。感心してしまう。足の裏にも神経が行きとどいていて、踏みそうになると瞬時に解るのかもしれない。犬が歩いていて、ガラスの破片などで怪我をすることはめったにないからそれに似た勘が働くのかもしれない。 そして、もうひとつ、セントロを歩いていて見かけるのが、一人で、まるで誰かと話しているかのようにぶつぶつ呟いている人間だ。特に、路上生活者らしい女性が多い。あまりに過酷な路上生活が災いして気がふれてしまっているのだろうか。 最近知り合った青年から、ついつい酔っぱらって路上に寝てしまった話を聞いた。もし、セントロでそんな状態で寝込んでしまったら、確実に持ち物は全部はがれてしまうだろう。ヘタをすりゃ、カマを掘られてしまうかもしれない。彼は運よく何もなかったらしいが、もう、絶対そんなに飲みすぎない方がいいよ、と忠告した。 こうして考えてみると、サンパウロのセントロはかなり変な人間が集まってきているような感じがしてきた。僕もその一人かもしれないが、セントロを歩く際は十分気をつけた方がよさそうである。
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