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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2020/10/22)
5・1 摩擦

5・1 摩擦 (2010/05/02) 机を買いに中古事務用具店に行く。値段調査のために、昨日も、この周辺の店を歩いていた。そのうちの1軒に、安い掘り出しモノの机があった。結構古くて薄汚れたものであったが、どうせ長くは使うつもりがなかったから、安さが気に入った。机と椅子で100レアル。その上家まで運んでくれるという。海坊主のようなはげ頭のでっぷりふとったじいさんと細めの奥さんが経営している店だ。この辺には14,5軒の中古屋さんが集まっており、昨日、半日かけて回ったが、結局この店のモノを買うことにほぼ決めていた。
 今日、この店に行って、もう一度値段を聞くと、でっぷりふとったじいさんは、顎の肉をフタフタしながら、「そうね、机は80レアル、椅子は70レアルね」というしらじらしくもニコニコ顔でいう。一緒に言った友人と顔を見合わせて驚いていると「いやー、オーナーが昨日の値段ではだめだった言ってね」どう考えても、こんな小汚い店が夫婦者の二人をやとっている訳がない。昨日は自分がオーナーのようにふるまっていた。このハゲがオーナーに決まっている。僕は完全に切れかかっていた。なんという奴だ! 「昨日、あんたはこの机が50、椅子が50って言ったよね!」と怒気を押さえてハゲにいう。僕の言い方にムッとしたのか、さっきまでの柔らかな物腰は消え「わかった、この値段じゃ運べないから、欲しいなら今100レアル払って、都合のよいときに取りに来い。そうしたら置いておくよ」
 誰がおまえから買うか! 頼まれても買わない。 例え、安くても、買うつもりはさらさらなかった。もうお金の問題ではない。ハゲの奥さんが、冷たい目で見ている。小悪そうな女だ。僕は店を飛び出たが、駆け引きがうまく粘り強い友人はそれでも、このハゲに話している。
「こんなのは普通ですよ。怒っていわなくても、ちゃんと言えば、100で折れていたでしょうし、もう30も払えば、運んでくれていたでしょう。腹をたてれば結局は損ですよ」確かに彼の言うとおりではある。しかし、ブラジルにもう10数年いるが、こんなしらじらしく嘘をつき、平気で値段を変える強欲な奴に出会ったのは初めてである。少しでも安く買うために中古屋で買おうとしたことが間違いであった。 結局、昨日目をつけていた、近くの新品をる店にいき、さきほどとほぼ同じ椅子を40レアルで購入することができた。
 最近はできるだけ、カッとしないように気をつけていたのだが、それでもキレてしまった。キレてしまったこと自体に少し反省。動くと、良くも悪くも摩擦が必ず起こる。できるだけ気持ちの良い摩擦を心がけたいものだ。 
 


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