5・28 所変われば品変わる (2010/06/01)
長距離バスはたいてい3時間おきに15分ほどの休憩が入る。ロンドリーナ行きの11時半に出発したこのバスもちょうど3時間後の2時半ごろに休憩所に停まった。休憩所で気をつけなければならないのは、同じようなバスが止まっているので、自分のバスを良く確認しておくことである。ときに停まった場所から移動していることもあるし、修理で一時的に修理場まで行っていることもある。以前、停まっていた場所に、自分の乗っていたバスがなく、おいて行かれたと思い非常に焦ったことがある。それからはバス旅行では自分のバスの番号などをよく確認しておくようになった。 「まるで日本の店のようですね」一緒に旅する友人が驚きの声をあげる。確かにここ最近きれいな休憩所が増えてきた。多分フランチャイズ制で経営されているのだろう。今回とまったのは「GRAAL」。バス会社と提携しているのだろう。同じバス会社のバスはたいてい同じ休憩所に停まる。 小便をして、カフェでも飲もうとカウンターでカフェ・コン・レイチ(牛乳入りコーヒー)を頼む。僕に対応してくれた青年は、どうも無愛想で動きが緩慢である。案の定、頼んだモノはなかなかこなかった。短気の僕は、既にカッカし始めていた。「何をトロトロしているんだ! もうバスがでるじゃないか」と思いながら。たった15分しかないのに、動きの遅い彼の対応にイライラさせられた。 で、出てきたモノは大きなカップになみなみと入ったカフェ・コン・レイチだったので危うくキレかかり、そんな大きなカフェはいらない、とキャンセルしかけた。というのはサンパウロでは、カフェ・コン・レイチと頼むと、5口も飲めば終わってしまうような小さなカップに出てくるのが普通だからだ。 「大きいのは頼んでないけど」ぐっと怒りを抑えながら。 「ここでは、牛乳入りはこの大きさしかないのです」 そう言われて、隣でカフェを飲んでいるのを見ると、確かに大きなカップである。どうもごまかされているような気がしたが、それ以上は何も言わなかった。支払い口で、値段が入力されたカードを渡すと3.5レアル(180円)もしていた。たかだかのお金ではあるが、なんかぼったくられたような気がして腹立たしい。とはいうものの、サンパウロでもあの大きさのモノを飲むと3~4レアルである。だから値段は正当である。言われるままにお金を払って出てくる。総じて、街道沿いの休憩所は値段が高い。僕の前に並んでいた家族もスープ1杯に10レアル取られて、その値段の高さに驚いていた。 あとで聞くと、この辺では、カフェ・コン・レイチと頼むと、大きなカップで出てくるのが普通らしい。それを聞いて、あそこでキレなくて良かった、あの青年に嫌な応対をして悪かったな、と少し反省。所変われば品変わる、である。最近カッカとすることが少なくなり、大分人間が丸くなってきたかなと思っていたのに・・・・
 | 休憩所の男便所。以前は汚いというイメージが強かったが、最近はきれいになった |
|
 | 飲み物、食べ物からはじまって、その土地のお土産品まであり、見ていると結構楽しい |
|
|