散歩でしばしば出会っていた、犬と散歩する、日系のおじさんを最近見かけなくなった。風邪でもひいたのか、あるいは、強盗にあって早朝の散歩を止めたのか？　そういえば、ペキニーズを連れたおばあさんもプードルを放したまま散歩する老人も見なくなった。何かあったのかもしれない。 　おじさんも僕も通る橋のたもとに、ストリートチルドレンの巣のような溜まり場があり、クラックなどの麻薬を吸引している姿をときおり見かける。大分前に、通報があり、警察の手入れで数人が連行された、とテレビのニュースでやっていた。それ以来、しばらく彼らは居なくなっていたがまた戻り始めているのだ。 　つい、先日、２人のストリートチルドレンに橋の上で僕も危うく襲われそうになった。もしかしたら、おじさんも怖い目をしたのかもしれない。サンパウロでは、早朝の犬の散歩でさえも危ないのだ。友人の女性に、早朝、散歩していると言うと「そんな危ない時間によく出かけるわね」と驚かれた。 　健康のための散歩ではあるが、それで怪我をしたり、危険な目に会うのはバカ臭いから、これからは人通りが少なくストリートチルドレンが徘徊する週末の早朝は止めようと思っている。

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