8・2 腐ったスイカ (2010/08/03)
本当に、まあ~、いろんなことが起こる。そんなにたいしたことではないのだが、交立て続けに起きると気分が滅入る。 うちの近くの「DIA」という、安いだろう、製品悪いだろう、サービス悪いだろう、という3拍子そろったスーパーに買い物にでかけた。豆乳に入れるバナナの購入と無性にアイスクリームを食べたくなったからだ。このスーパーでは食べ物はできるだけ購入は避けていた。唯一バナナと水、そして時折アイスクリームを買っていた。 ひょいっと生鮮売り場を覗くと、スイカが1キロ1,09レアルと安いではないか。普段は1.59レアルほどもしているのがこの値段。ちょっと安すぎるな、最近寒いから買う人が少なくて値段を下げたのだろう、と思い、危ないな、という気持ちをあえて無視して購入した。久しぶりにスイカを食べることができると思い、ウキウキしながら10キロのスイカを抱いてアパートに帰った。 さっそく二つに割ると、なんか様子がおかしい。ムムムム・・・これは!! 思わず人差し指と押すと、ズブリといとも簡単に指がめり込む。異常な柔らかさだ。臭いも酸っぱいような変な臭いがしている。一瞬、そのまま捨てようかと思ったが10レアルも払ったことを思い出した。10キロのスイカを持って行くのも、従業員と話すのも面倒くさかったが、このまま泣き寝入りをするのはもっと悔しかった。もし、腐ってない、と相手が言い張ったら、「じゃ、食べてみろ!」、と言おうなど、いろいろなパターンを考えながら店に向かった。 「このスイカ腐っているんだけど!」僕の顔が怒りでこわばっていたせいか、レジの女の子はハッとしたような顔をして、店長らしき男を電話で呼んだ。その対応は、いかにも慣れているという感じだったので、多分しょっちゅうこういう事があるのだろう。 いかにも神経質そうな小男が現れた。その、キンキンとうるさい話しぶりから、多分ゲイだろう。従業員と2,3言話した後、僕の顔を見て「領収書は」という。一切謝りもしない。まず、すみませんだろうが! そう思いながら領収書を渡すと、「製品かお金かどちらがいいか」と聞く。またスイカは腐っている可能性が十分ある。「お金」というと、レジの女の子に支払うように言って、腐ったスイカを持って、さっさと店の奥に消えて行ってしまった。なんという態度。しょせんこの店はこの程度なのだ。そう思うとそれ以上腹もたたなかった。 レジの女の子が「ありがとう」と言ってお金を渡してくれた。何がありがとう、なのか解らないが・・・。ブラジル人もアメリカ人と同じで自分が悪くても謝らないのだ。日系の友人にも「ブラジルでは簡単に謝ったらダメ。謝ると自分の非を認めたことになるから」と言われていた事を思い出した。 もう、この店に来ることはないだろう 。ブラジルでは2度と安すぎるモノは買わない!
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