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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・2 ワインの楽しみ

9・2 ワインの楽しみ (2010/10/06)  まだまだ肌寒いが、季節は早春。
 日の出もすっかり早くなり、5時を過ぎるとと小鳥たちがさえずり始め、うっすらと夜が明け始める。時差ぼけの影響で今日も4時に目が覚めてしまった。5時半になると、散歩ができそうな明るさではあるが、ストリートチルドレン、路上生活者、強盗、野犬などの危険を考えて、人通りが出始める6時を待つ。
 昨晩は、自分で焼いたお好み焼きを食べながら、飲んだ1杯のワインがよかったのか、食べてベッドに横になるとそのまま熟睡してしまった。
 ちなみに飲んだワインはアルゼンチン産のMICHEL TRONOのピノノアール。値段は28レアル(1400円)くらいだったと思う。いまいちしぶすぎる感じがして好きになれなかった。1000円ワインぐらいしか僕には飲む余裕はないし、別に通でもないので、どれでもいいのだが、自分がおいしいと感じたモノにあたったときは妙にうれしい。だから、最近できるだけいろんなモノを買うようにしている。
 一度、ブラジルのワインの産地に取材に行ったことがある。南ブラジルのカシアスドスール付近にはイタリア系の人が多く住み、大小たくさんのワイナリーがある。彼らが移住するときに、大事に大事に抱えてきた苗がブラジルのこの地で実をつけ、ワインが作られるようになったのだ。もともとはこの辺は痩せた土地で葡萄に適した土地でもなかったが、品種改良を重ね、今ではブラジルで最大のワインの産地となった。最近では、世界のワイン品評会で賞を取るものもでてきているらしい。
 このとき、小さなワイナリーから大きなものまで10軒ちかくを巡った。まったくワインの趣味もなく味もぜんぜん解らないにもかかわらず、○○年の葡萄のできが良かったから、この年のワインはおいしいんだ、などと言われると、もう2度と買うチャンスはないだけに、ついつい買ってしまい、気がつくと5本以上のワインを買い込んでいて自分でもびっくりした。もちろん、現地で買うワインは安く、どれも1000円もしなかったこともあるが・・・・。このとき、ほんのちょっぴりワイン好きの気持ちがわかった。
 最近、ワインを飲むようになったのは、健康のためと、知人にワイン好きの人がいて、彼の家に行く度にいろいろなワインを飲ませてもらったことが影響している。
 今回、日本に行ったときに、「ワインはやっぱりヨーロッパだよ」といわれ、イタリアやフランスのモノを飲ませてもらった。安物だよ、と言ってのましてくれたものだったが、確かにどれもおいしいものだった。でも、チリやアルゼンチン、ブラジルの安ワインの中から、これはと自分が思えるワインにあたった時の快感はなんともいえない。自分なりにワインを飲む楽しみを味わうために、これからも南米産の安ワインを飲み続けていくと思う。


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